どんな職業か
紡績業・織布業の生産工場で、機械設備の整備・修理等の保全作業に従事する。 一般的に紡績・織布工程の工程ごとに設備管理・保全の担当が配属され、その工程専門に保全作業を行う。保全作業の目的は機械の能力を最大限に発揮させることにあり、仕事は次の5種類に集約することができる。 「定期的保全」は、機械設備の機能をベストの状態に保持しながらその使用年数を最大限に保つために、日常の仕事として計画を立てて定期的に行うもので、設備管理・保全の仕事の中でも最も重要で、比重が高い。 「受入検査」は、各種の機械や器具、部品などを購入又は受け入れる際に、工場の受入基準に合致しているかどうかを検査する仕事で、定期的保全に次いで重要な仕事である。 「故障箇所の修理」は、運転中の機械が何らかの原因によって故障を起こした場合に、その修復に当たる。故障の原因には色々なケースが考えられるので、そうした原因を分析し、同じ種類の故障が繰り返されることがないよう事前の対策を講じる。 「機具、部品、用具の管理」は、機械の部品や保全に必要な機具、用材などの保管や手入れを行い、保全作業が効率よく行えるように日頃から管理する。 「据付、組立、調整」は、機械設備を新設・増設・更新する場合や技能者養成のための実地訓練の場合などに行われる。保全や受入検査などと違って常時行われるものではないが、この種の仕事ができれば一人前といわれるほど高い技能を必要とされる仕事である。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 工具(かなづち等の手動工具、電動工具)
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。新規学卒者の場合は、学校やハローワークの紹介によって入職する人がほとんどである。工業高校を卒業している者も多い。転職者の場合には、ハローワークの紹介のほか求人誌などにより入職するケースもある。 紡績会社、織物工場などに入職して、見習いとしてキャリアを積んで行くのが一般的である。研修の方法や期間は、扱う機械や職務分担などにより変わり、工場毎に行なわれるが、扱う機械に関する技術水準を初歩的なものから高度なものまで、段階的に習得していく方法がとられている。 関連する資格として、厚生労働省の技能検定である「機械保全技能士」があり、資格を取得すると技能の証明として評価される。 機械の点検・調整や修理を行う仕事なので、機械に興味のある人が望ましい。また、破損部分を削ったり、研いだり、部品を組み立てたりする作業も多いので、物体の形態を知覚する能力や手腕の器用さなども求められる。同じ職場で機械を運転・操作して生産の仕事をしている紡績オペレーターや織布オペレーターにアドバイスすることもあるので、説明力なども求められる。安全設備や防火施設の点検なども大切な仕事であり、緊急時も冷静に対処できることが求められる。
関連する資格
- 特級機械保全技能士
- 1級機械保全技能士
- 2級機械保全技能士
給料
賃金構造基本統計調査では「紡織・衣服・繊維製品製造従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には3の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 224.6千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 332.6千円 |
| 平均年齢 | 44.3歳 |
| 平均勤続年数 | 12.9年 |
| 労働者数 | 13,817人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤187千円
- ≤199.6千円
- ≤225.8千円
- ≤244.6千円
- ≤310.7千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「生産工程従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.8%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人99.9千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比8.5%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比9.5%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
生産工程従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 生産工程60.3%
- サービス職業13%
- 専門的・技術的職業6.3%
- 販売5.3%
- 運搬・清掃・包装等4%
- 事務3%
- その他6.7%
この分類に入った人のうち、39.7%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
就業場所は紡織工場の多い東海、北陸、近畿地方などに集中している。就業者は男性が多く、年齢構成では中高年齢者が比較的多くなっている。 勤務形態は交替制で、深夜勤務を行う場合もある。賃金等の労働条件は職場によって異なり社内規定によるが、「機械保全技能士」の資格取得者に手当を支給する企業もある。 工程(機械)の連続・自動・短縮化が進み、コンピュータを導入して工場の生産ラインをシステム的に運営する傾向が強まっていること、さらには従業員の職務内容の充実を図る要請があることなどから、設備管理・保全の仕事においても単一工程だけではなく、近接する複数の工程を担当させる傾向が目立ってきている。
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)