どんな職業か
警備会社に雇用され、顧客の事務所や工場、商業施設などに常駐等又は巡回により、事故や火災、不法侵入などの、防止、早期発見、事故の対応を行う。 警備業法では、警備業務を1号業務(施設警備、巡回警備、保安警備、空港保安警備、機械警備)、2号業務(交通誘導警備、雑踏警備)、3号業務(貴重品運搬警備、危険物運搬警備)、4号業務(身辺警備)に分けている(*1)。 施設警備は1号業務に属し、主な業務としては防災監視、防火設備の日常巡視、防犯監視、巡回、受付・入退出管理、郵便小包受領検査、鍵の管理、非常事態への対応などがある。 警備会社は民間企業であり、そこに勤務する警備員は法令により、警察官のような公的権限は付与されていない。そのため原則として命令や尋問をしたり、他人の権利や自由を侵害するような行動をとることはできないとされている。認められているのは依頼主から委託を受けた施設管理権と、私人としての現行犯逮捕権のみである。ただし、警備員が身の危険を感じるような状況も想定されるため、警備会社が公安委員会に届出て許可を得た最低限の護身用具(警戒棒、警戒杖、刺股、カラーボール等)を携帯し、正当防衛の範囲内で使用することはできる。 *1 一般社団法人 全国警備業協会 ホームページより ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 護身用具(警戒棒、警戒杖、刺股、カラーボール等)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 3.1 | 433 / 498 | 上位87% |
| 説明力 | 2.6 | 452 / 498 | 上位91% |
| 読解力 | 2.5 | 452 / 498 | 上位91% |
| 文章力 | 2.5 | 421 / 498 | 上位85% |
| 対人援助サービス | 2.5 | 346 / 498 | 上位69% |
| 指導 | 2.4 | 458 / 498 | 上位92% |
| 他者の反応の理解 | 2.4 | 435 / 498 | 上位87% |
| 継続的観察と評価 | 2.2 | 406 / 498 | 上位82% |
| 他者との調整 | 2.2 | 441 / 498 | 上位89% |
| 時間管理 | 2.1 | 421 / 498 | 上位85% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 公衆安全・危機管理 | 1.7 | 85 / 508 | 上位17% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.5 | 336 / 508 | 上位66% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.0 | 376 / 508 | 上位74% |
| 法律学、政治学 | 1.0 | 222 / 508 | 上位44% |
| コミュニケーションとメディア | 1 | 351 / 508 | 上位69% |
| 教育訓練 | 0.9 | 354 / 508 | 上位70% |
| 事務処理 | 0.9 | 451 / 508 | 上位89% |
| 社会学 | 0.8 | 356 / 508 | 上位70% |
| 心理学 | 0.8 | 372 / 508 | 上位73% |
| 通信技術 | 0.7 | 291 / 508 | 上位57% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.2 | 288 / 426 | 上位68% |
| 記憶力 | 2.6 | 336 / 426 | 上位79% |
| 持久力(スタミナ) | 2.5 | 230 / 426 | 上位54% |
| 選択的注意(集中する力) | 2.5 | 353 / 426 | 上位83% |
| 一瞬で素早く反応する力 | 2.5 | 230 / 426 | 上位54% |
| 聴覚の感度 | 2.4 | 136 / 426 | 上位32% |
| 発話表現 | 2.4 | 378 / 426 | 上位89% |
| 発話明瞭性 | 2.4 | 246 / 426 | 上位58% |
| 自他の位置関係の把握 | 2.4 | 270 / 426 | 上位63% |
| 遠隔視力 | 2.3 | 117 / 426 | 上位27% |
仕事内容
- 警備保障会社に雇用され、顧客の事務所や工場、商業施設などに常駐し、事故や火災、不法侵入などの防止、早期発見、対応を行う。
- 施設の入退出を管理する。
- 新規の来訪者に、立ち入り、持ち込み、撮影等の制限や、退出時刻等についての説明を行う。
- 施設案内や安全の確保、不審な行動の監視等のため、来訪者の移動に同行する。
- 防災、防犯のために施設内を巡回する。
- 防火設備やセンサーが正常に作動しているか、所定の手順で確認する。
- 異常を発見した場合は、内容により常駐先の担当者や警備保障会社の担当者、警察、消防等に連絡、通報を行う。
- 出火やガス漏れ等の非常事態発生時には、初期消火や避難誘導等の対応を行う。
- 不審者を発見した場合は、声掛けや退去要請を行う。
- 不法侵入者、窃盗犯、器物損壊犯等の発見時は、警察が到着するまでの間、可能な範囲で警告、介入を行う。
- 警察や消防、救急車を誘導する。
- 何らかの非常事態が起きた場合、対応完了後に、発生状況や対応内容等について報告書(レポート)を作成する。
- 施設各所の鍵(セキュリティーカード)を管理する。
- 拾得物を預かり、管理する。
- 簡易書留等の郵便物や宅配便を預かり、所定の場所に保管する。
- 不審な郵便物や宅配便が届いた場合、受領検査を行う。
- 退勤時に、その日の業務について業務日誌を書く。
- 交替時に情報を共有し、仕事の申し送りを行う。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、警備業法によって、18歳未満の未成年者、破産宣告を受けている人、刑務所から出所して5年未満の者、暴力団員、アルコールや覚醒剤などの中毒者などは就くことができない。 新卒で入職するには、警備会社に入社して、施設警備担当として配属(若しくは他部門に配属後異動)される経路が一般的である。 入職後は、警備業法で定める20時間以上の新任教育を受けたあと、警備員登録を経て、各社が実施している業務別教育、OJT、Off-JT(職場外研修)を経て警備員として勤務することになる。関係法令に関する知識の習得の他、護身用具を使った身の守り方、火災発生に備えた消火器の使用方法、心肺蘇生法を含む応急救護等の実践的な技能に係る訓練も受ける。 なお、現任者については半年ごとに8時間以上の現任教育を受け、勤務に就くことが警備業法で義務づけられている。 警備会社では、ジョブローテーションにより幅広い経験を積ませて、幹部候補生として育てる傾向が強くなっている。しかし、警備業界でも人手不足状態が続いており、中途採用の求人も多い。別業界から転職した未経験者は、新卒入職者と同じく新任教育などの研修を受けた後、現場に配属される。 警備員の仕事に関連する資格には、都道府県公安委員会の「警備員指導教育責任者」、「施設警備業務検定」などの公的資格のほか、全国警備業協会が定める「セキュリティプランナー」などの民間資格がある。現場で経験を積みながら、こうした資格を取得して専門性を高めていくことが、キャリアアップにつながる職業である。 警備員の適性としては、法令等を遵守するコンプライアンス精神と、人の生命や財産を守るという責任感、また、迅速かつ的確な判断力、行動力が求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 高卒 | 0.4 |
| わからない | 0.4 |
| 大卒 | 0.2 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 高卒未満 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.0 |
関連する資格
- 警備員検定試験(1級)
- 警備員検定試験(2級)
- 施設警備業務検定1級
- 施設警備業務検定2級
給料
賃金構造基本統計調査では「警備員」として集計されています(2023年・全国)。この区分には10の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 279.8千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 403.4千円 |
| 平均年齢 | 51.6歳 |
| 平均勤続年数 | 11.1年 |
| 労働者数 | 19,696人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤231.2千円
- ≤250.3千円
- ≤270.9千円
- ≤284.1千円
- ≤339.1千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「保安職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.7%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人8千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比1.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比0.9%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
保安職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 保安職業23.6%
- 運搬・清掃・包装等16.7%
- サービス職業14.5%
- 販売12.1%
- 事務8.8%
- 生産工程7.7%
- その他16.6%
この分類に入った人のうち、76.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
警備業法第4条に基づく認定業者数は、全国に10,811業者であり、このうち警備員数が100人未満のものが全体の90.2%を占めている。警備員総数は58万7848人、そのうち女性は4万3077人であり、全体の7.3%となっている。 年齢構成をみると、60代が15万3111人で全体の26.0%、70代が12万2919人で20.9%であり、両社で全体を半数近くを占めている。(2024年時点*2)。 給与は警備会社によって異なるが、配置された施設が就業場所となる。勤務時間は担当する施設によって異なり、日勤だけのところもあれば、24時間稼働する工場などでは「日勤」「夜勤」「昼夜勤」の三交代制をとっているところもある。 職業としての将来性については、警備を必要とする施設は多く、社会的なセキュリティ意識の高まりもあり、安定的な需要が見込まれる。 ただし、警備の世界でもICTなど先端技術を活用した省力化が進んでおり、ロボットやドローンを使った巡回警備の自動化、更にAIを使った顔認識も実用段階に入っている。今後は、高い専門性を備えた人材のニーズが高まっていくと見込まれる。 *2 警察庁生活安全局生活安全企画課 令和6年における警備業の概況
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 駐車場管理近さ 0.908
- 雑踏・交通誘導警備員近さ 0.865
- ルート配送ドライバー近さ 0.858
- マンション管理員近さ 0.850
- 家政婦(夫)近さ 0.844
- 検針員近さ 0.839
- 受付事務近さ 0.838
- スーパーレジ係近さ 0.837
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)