どんな職業か
不動産(土地と建物の総称)の売買を行ったり、不動産を担保にしてお金を借りたり、ビルやマンションの家賃を決めたりする際に、不動産の公正な価格を決めることが必要となり、そうした時に不動産を鑑定して評価するのが不動産鑑定士である。 依頼者から鑑定の申し込みがあると、まず、その土地や建物についてどれほどの費用で作られているのか、近接地域や類似事例ではどれくらいの価格で取引されているのか、それを利用するとどれほどの利益が得られるかなどを調査し、分析する。そして不動産鑑定評価基準に基づいて、総合的に判断し、適正な価格を求め、経過と結果を「不動産鑑定評価書」に取りまとめ、依頼者に説明と報告をする。また必要に応じて不動産利用のコンサルティング等も行う。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 文章力 | 5.2 | 38 / 498 | 上位8% |
| 説明力 | 4.9 | 67 / 498 | 上位13% |
| 傾聴力 | 4.8 | 146 / 498 | 上位29% |
| 読解力 | 4.7 | 94 / 498 | 上位19% |
| 交渉 | 4.1 | 66 / 498 | 上位13% |
| 継続的観察と評価 | 4.1 | 73 / 498 | 上位15% |
| 論理と推論(批判的思考) | 3.9 | 89 / 498 | 上位18% |
| 新しい情報の応用力 | 3.9 | 102 / 498 | 上位20% |
| 複雑な問題解決 | 3.8 | 101 / 498 | 上位20% |
| 他者の反応の理解 | 3.8 | 173 / 498 | 上位35% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 経済学・会計学 | 3.1 | 6 / 508 | 上位1% |
| 事務処理 | 3.0 | 49 / 508 | 上位10% |
| 顧客サービス・対人サービス | 2.9 | 72 / 508 | 上位14% |
| 法律学、政治学 | 2.6 | 32 / 508 | 上位6% |
| 販売・マーケティング | 2.5 | 53 / 508 | 上位10% |
| 建築・建設 | 2.5 | 27 / 508 | 上位5% |
| 地理学 | 2.1 | 7 / 508 | 上位1% |
| ビジネスと経営 | 2.1 | 59 / 508 | 上位12% |
| 日本語の語彙・文法 | 2.1 | 95 / 508 | 上位19% |
| 数学 | 2.1 | 48 / 508 | 上位9% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 記述表現 | 3.7 | 31 / 426 | 上位7% |
| 帰納的推論 | 3.7 | 9 / 426 | 上位2% |
| 記述理解 | 3.6 | 31 / 426 | 上位7% |
| 発話理解 | 3.6 | 33 / 426 | 上位8% |
| 演繹的推論 | 3.5 | 22 / 426 | 上位5% |
| 発話表現 | 3.4 | 81 / 426 | 上位19% |
| トラブルの察知 | 3.4 | 162 / 426 | 上位38% |
| 法則に基づいた情報の並べ替え | 3.4 | 8 / 426 | 上位2% |
| 記憶力 | 3.4 | 15 / 426 | 上位4% |
| 選択的注意(集中する力) | 3.4 | 19 / 426 | 上位4% |
仕事内容
- 不動産鑑定評価基準に基づいて土地や建物の経済的価値を判断し、適正な価格を決める。
- 鑑定を依頼された土地や建物の調査を行い、周辺地域の情報を収集する。
- 評価基準に自らの経験などを加えて総合的に判断し、不動産の適正な価格を決める。
- 鑑定結果について鑑定評価書としてとりまとめ、依頼者に報告する。
- 不動産売買の価格が適正かどうかを判断する。
- 課税対象となる不動産の鑑定をする。
- 国有財産や公共用地などの取得または処分に関する鑑定をする。
- 金融機関の融資を受ける場合の担保不動産の鑑定をする。
- 競売物件など訴訟事件に関する不動産の鑑定をする。
- 証券化不動産を評価する。
- 不動産の鑑定評価などの問題についての相談に応じる。
- 不動産の有効活用について、顧客に助言する。
- 相続の際に、不動産に関わる助言を行う。
- 統計ソフトを用いて、不動産の価格を決定する。
- 不動産が真正な登記名義か確認する。
- 評価方法などに関する新しい知識を習得する。
なるには
不動産鑑定士試験に合格する必要がある。 受験資格に制限はないが、公認会計士試験や司法試験に合格すると一部試験が免除となる。試験合格後、実務修得において不動産鑑定士となるのに必要な技能及び高度な専門的応用能力を修得し、国土交通省の修了考査を受けたのち、同省に備える不動産鑑定士名簿に登録、その資格を有する。 資格取得後は、企業内鑑定士として、鑑定評価を行ったり、独立開業して事業を始めることができる。 土地や建物には非常に多くの法律、規制、助成措置等が関連しているため、豊富な知識と経験が必要である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.9 |
| 高卒 | 0.1 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.1 |
| 高専卒 | 0.0 |
| 短大卒 | 0.0 |
関連する資格
- 不動産鑑定士
- 不動産コンサルティング技能登録
- 宅地建物取引士(旧:宅地建物取引主任者)
給料
賃金構造基本統計調査では「公認会計士,税理士」として集計されています(2023年・全国)。この区分には2の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 506.4千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,390.5千円 |
| 平均年齢 | 39.4歳 |
| 平均勤続年数 | 8.3年 |
| 労働者数 | 2,113人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤300.4千円
- ≤389.9千円
- ≤462.5千円
- ≤546.7千円
- ≤946.7千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
多くは不動産鑑定事務所に勤めるが、不動産会社、信託銀行などの金融機関、建設・土木会社などに勤める人もいる。この他、不動産コンサルタントとして活躍する人もいる。大都市圏では、土地や住宅が多く、不動産の取引が活発であるため、多くが大都市で仕事に就いている。 収入面では、企業に勤めた場合は、専門職として処遇される。個人で経営している人は、努力次第で多くの収入を得ることもできる。 仕事は民間法人、国又は地方公共団体などからの依頼である。 豊富な経験が必要とされることから40歳代が3割弱を占めて最も多いが、60歳以上も4割超を占める。(2017年時点*)。 *国土交通省 土地・建設産業局 地価調査課
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- M&Aマネージャー、M&Aコンサルタント/M&Aアドバイザー近さ 0.790
- 社会学研究者近さ 0.786
- 中小企業診断士近さ 0.729
- 銀行支店長近さ 0.714
- DXプロデューサー近さ 0.700
- 鉄道車両の設計・開発近さ 0.698
- 土木設計技術者近さ 0.695
- 太陽光発電の設計・施工近さ 0.691
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)