どんな職業か
「司書」とは、図書館法が定める公立図書館の専門職員を指すが、そのほかの図書館や資料室で専門的な仕事に就いている人たちにも一般にこの名称が用いられている。図書館や資料室で資料を収集・整理・保存し、資料や情報を提供、情報を求める人の手助けをする。 図書館に置く本や雑誌、CDやビデオなどの映像資料を選定し、それを探すための目録を整備、資料がいつも順序よく並んでいるように管理し、貸出やコピーサービスをする。図書館利用者の調べものについて支援したり、資料相談にのることも司書の仕事である。 図書館には、公立図書館、学校図書館、大学図書館、専門図書館、国立国会図書館などの種類があるが、それぞれ仕事の内容は多少異なる。 公立図書館では、子どもや障害のある人へのサービスや移動図書館車の運営など地域社会へのサービス、学校図書館では「調べ学習」への対応が重要になっている。また、大学や短大の図書館では、研究用にデータベースから情報を探すサービスが盛んに行われている。 コンピュータによる目録作成、資料の貸出、情報検索などの普及もあり、端末の操作も必要である。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、図書館システム・管理ソフト、パソコン、ラベル・フィルム
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 4.7 | 167 / 498 | 上位34% |
| 読解力 | 4.4 | 134 / 498 | 上位27% |
| 説明力 | 4.2 | 192 / 498 | 上位39% |
| 文章力 | 4.1 | 170 / 498 | 上位34% |
| 他者の反応の理解 | 3.6 | 212 / 498 | 上位43% |
| 対人援助サービス | 3.6 | 96 / 498 | 上位19% |
| 指導 | 3.5 | 263 / 498 | 上位53% |
| 他者との調整 | 3.4 | 250 / 498 | 上位50% |
| 学習方法の選択・実践 | 3.3 | 206 / 498 | 上位41% |
| 新しい情報の応用力 | 3.2 | 236 / 498 | 上位47% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 顧客サービス・対人サービス | 2.8 | 110 / 508 | 上位22% |
| 事務処理 | 2.6 | 94 / 508 | 上位19% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.8 | 163 / 508 | 上位32% |
| コミュニケーションとメディア | 1.5 | 211 / 508 | 上位42% |
| 公衆安全・危機管理 | 1.2 | 218 / 508 | 上位43% |
| 外国語の語彙・文法 | 1.1 | 213 / 508 | 上位42% |
| 歴史学・考古学 | 1.0 | 69 / 508 | 上位14% |
| 社会学 | 1.0 | 281 / 508 | 上位55% |
| 教育訓練 | 1.0 | 304 / 508 | 上位60% |
| 心理学 | 1 | 288 / 508 | 上位57% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 発話表現 | 3.7 | 28 / 426 | 上位7% |
| 発話理解 | 3.6 | 32 / 426 | 上位8% |
| カテゴライズ | 3.6 | 4 / 426 | 上位1% |
| 記述表現 | 3.5 | 61 / 426 | 上位14% |
| トラブルの察知 | 3.5 | 132 / 426 | 上位31% |
| 記述理解 | 3.4 | 67 / 426 | 上位16% |
| 法則に基づいた情報の並べ替え | 3.3 | 12 / 426 | 上位3% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3.2 | 78 / 426 | 上位18% |
| 記憶力 | 3.0 | 97 / 426 | 上位23% |
| 演繹的推論 | 3 | 149 / 426 | 上位35% |
仕事内容
- 図書館や資料室で資料を収集・整理・保存し、資料や情報を提供したり、情報を求める人のための手助けをする。
- 利用者に図書館の利用方法や資料の配列を説明する。
- カウンターで利用者に対し、貸し出しカードの作成と個人の情報の登録をする。
- カウンターで利用者に対し、資料の貸出、返却の手続きをする。
- 返却された資料を元の棚に戻し、棚の配列を整理する。
- 利用者からの資料の予約を行い、予約された本が入手できたら連絡する。
- 返却期限を過ぎた書籍のリストを作成し、利用者に連絡する。
- 利用者が本や情報資料を探す際の手助けをする。
- 利用者の求めに応じて、資料に関する情報を調べ、提供する。
- 私語の注意や不正行為の防止など、図書館の環境を維持する。
- 新しく入れる図書や雑誌を決め、発注する。
- 新しく入った資料にコードの割り振りやカバーかけなどの加工をする。
- 図書館の資料を分類・コーディングし、コンピュータに登録して目録を作成しコンピュータで管理する。
- 図書館資料をファイルやフィルムの形で保存し、管理する。
- 館内の蔵書を点検する。
- 破損した資料を修理する、もしくは開架から取り下げる。
- 利用者別の図書のイベントや特集を組み、展示用資料を収集・整理する。
- 書架に配置する書籍を移動する。
- 図書館内や周囲を清掃する。
- 運営などに関わる各種委員会等の事務作業を行う。
- 他の図書館との貸借や複写資料の送付、紹介状の作成などの業務を行う。
- 障害者や高齢者に対応する。
- 学校図書館と連携し学習支援を行う。
- 読み聞かせやブックトークなどのイベントを企画し、実施する。
- 老人ホームや幼稚園など、外部施設に出張し図書館サービスを提供する。
なるには
図書館法による「司書(補)」の資格を得るには、大学で司書資格取得に必要な科目を履修するか司書講習を受ける必要がある。通信制で学べる大学もある。 公立図書館や公立大学の司書になるには、地方公務員試験に合格する必要がある。この際、最初から司書(補)の資格を前提にして専門試験を行い図書館に採用する場合と、地方公務員行政職の試験を受けて採用され、図書館に配属される場合がある。また、公立図書館の場合、地方公共団体から図書館業務を受託している企業に就職して図書館の司書として勤務するケースもある。 学校図書館で学校司書として働くには、各地方公共団体の定める、司書資格や司書教諭資格、教諭免許状、相当実務経験等の資格要件を満たしたうえで学校司書の募集に応募して採用される必要がある。なお、学校図書館の司書教諭には主幹教諭、指導教諭又は教諭が充てられる。 国立大学図書館の場合は、大学法人が行う採用試験、私立大学では職員の採用試験を受ける。司書の仕事を行う上でまず必要なのは図書館情報学の知識であり、コンピュータや外国語に強ければ一層有利である。広範で多量の資料に目を通し、正確に分類・記録するには、知的好奇心や記憶力、反復して分類作業を行う持久力も必要である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.8 |
| 短大卒 | 0.2 |
| わからない | 0.1 |
| 高卒 | 0.0 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.0 |
| 専門学校卒 | 0.0 |
関連する資格
- 司書
- 司書教諭
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
職場は、公立図書館、大学や短大の図書館、学校図書館、国立国会図書館、企業や研究所、政府機関などが設置する専門図書館などがある。国公立の場合は公務員もいる。 利用者の便宜のため、図書館は夜間や休日も開館することが多いので、夜間勤務、休日出勤、超過勤務が生じるケースもある。夜間・休日に開館している図書館では、多くの場合、シフト制や交替制を採用している。 職員数は年々増加を続けており令和6年度に22,375人と過去最多となっている(2024年時点*1)。 就業者のうち、女性が約9割となっている(2021年時点*2) 就業場所は図書館内がほとんどだが、公立図書館の場合、移動図書館として車に乗務したり、他の施設を巡回したりする場合もある。 図書や資料の整理、運搬といった体力を必要とする作業もある一方で、コンピュータの利用など業務の効率化も進んでいる。 *1文部科学省 令和6年度社会教育統計 中間報告 *2文部科学省 社会教育調査(令和3年)
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 書店員近さ 0.577
- NPO法人職員(企画・運営)近さ 0.577
- CDショップ店員近さ 0.543
- 養護教諭近さ 0.534
- 入国審査官近さ 0.484
- 社会学研究者近さ 0.451
- 遊園地スタッフ近さ 0.451
- 学校事務近さ 0.446
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)