どんな職業か
育種繁殖、飼養技術、牧草・飼料作物の生産技術や畜産物生産技術を実験、開発したり、新しい技術や経営方法、環境対策等を畜産家に対して指導、普及することである。 現在、我が国で畜産といっているのは、牛、馬、豚、ひつじ、やぎなどの家畜、鶏やあひるなどの家きん、ミンクやきつねなどの毛皮動物、蜜蜂の飼育、牧草や飼料用作物の生産・利用、牛乳・肉・卵などの加工と利用などであるが、畜産技術者はこれらの全てに通じているのはなく、それぞれ自分の専門とする対象や分野が決まっている。 畜産農家に対して直接技術援助を行う畜産技術者には、都道府県の普及指導事業に従事する普及指導員、農業協同組合職員の技術者などがおり、畜産農家に育種改良や飼育管理、飼料用作物の生産技術の研究開発などの成果を指導、普及させる。また民間企業には、乳業などの食品メーカー、飼料メーカー、製薬会社、商社などの技術社員として、自社商品の販売とアフターケアのために、畜産家の技術援助をする人たちがいる。 近年、バイオテクノロジーが急速に進展し、この関連技術が様々生まれ、畜産技術に取り入れられている。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 普通自動車(普通免許(第一種、第二種)で運転可能なもの)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 新しい情報の応用力 | 3.7 | 136 / 498 | 上位27% |
| 継続的観察と評価 | 3.7 | 148 / 498 | 上位30% |
| 説明力 | 3.5 | 330 / 498 | 上位66% |
| 他者との調整 | 3.4 | 253 / 498 | 上位51% |
| 他者の反応の理解 | 3.3 | 279 / 498 | 上位56% |
| 指導 | 3.3 | 312 / 498 | 上位63% |
| 複雑な問題解決 | 3.3 | 203 / 498 | 上位41% |
| 学習方法の選択・実践 | 3.1 | 228 / 498 | 上位46% |
| 傾聴力 | 3.1 | 437 / 498 | 上位88% |
| 時間管理 | 3.0 | 243 / 498 | 上位49% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 農業・畜産業 | 3.8 | 2 / 508 | 上位1% |
| 生物学 | 2.3 | 26 / 508 | 上位5% |
| 生産・加工 | 2.1 | 108 / 508 | 上位21% |
| 機械 | 2.0 | 80 / 508 | 上位16% |
| 事務処理 | 1.8 | 269 / 508 | 上位53% |
| 輸送 | 1.4 | 83 / 508 | 上位16% |
| ビジネスと経営 | 1.4 | 195 / 508 | 上位38% |
| 教育訓練 | 1.4 | 166 / 508 | 上位33% |
| 工学 | 1.4 | 113 / 508 | 上位22% |
| 人事労務管理 | 1.3 | 169 / 508 | 上位33% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.2 | 258 / 426 | 上位61% |
| 演繹的推論 | 2.8 | 219 / 426 | 上位51% |
| 筋力 | 2.8 | 98 / 426 | 上位23% |
| 手腕の器用さ | 2.7 | 124 / 426 | 上位29% |
| 持久力(スタミナ) | 2.7 | 164 / 426 | 上位38% |
| 発話表現 | 2.6 | 323 / 426 | 上位76% |
| 記述表現 | 2.6 | 308 / 426 | 上位72% |
| 手首と指の動作速度 | 2.6 | 120 / 426 | 上位28% |
| 平衡感覚 | 2.5 | 105 / 426 | 上位25% |
| マルチタスク | 2.5 | 327 / 426 | 上位77% |
仕事内容
- 育種繁殖、飼養技術、牧草・飼料作物の生産技術や畜産物生産技術を実験、開発したり、新しい技術や経営方法、環境対策等を畜産家に対して指導、普及する。
- 畜産試験場などの畜産研究機関において、家畜や家きんの繁殖、飼育、畜産加工に関する技術開発をする。
- 繁殖、飼育、畜産加工に関する研究成果を実地に応用するための指導をする。
- 家畜の飼育場所を見回り、異常の有無や採食状況などを観察し、作業員に対して指示を与える。
- 飼育や衛生管理上の監督や指導をする。
- 家畜の人工授精をする。
- 家畜の親子判定を行う。
- 家畜の選定をする。
- 家畜の体重を測定し、1日あたりの体重増加分(DG)を算出する。
- 家畜を出荷する。
- 家畜の診療や治療をする。
- 家畜に異常があれば飼育記録などを総合的に検討し、原因を究明する。
- 牛の乳量を計測したり、生乳のサンプルを検査したりする。
- 家畜の生育状態を考慮し、配合飼料の設計をする。
- 家畜の状況を観察し、飼料の生産量を調整する。
- 設備や備品のメンテナンスや修理を行う。
なるには
入職にあたって、専門課程をもつ学校を出て専門知識や技術を学ぶ必要がある。国・都道府県の試験研究機関や各都道府県の職員に就くためには、国や都道府県職員の試験に合格し、公務員になることが必要である。 公的な立場から生産者に技術指導を行う普及指導員になるには「農業改良助長法施行令」による資格試験に合格しなければならない。普及指導員の資格試験の受験には、大学卒業後4年(大学院修了後2年、短大卒後6年、高校卒後10年)以上の国、都道府県、農業協同組合等における試験研究、教育、普及指導の実務経験が必要となっている。 畜産技術者のうち、就職に有利な資格は、ふ化したばかりのひよこの雌雄を鑑別する「初生雛鑑別師」がある。独立して個人開業ができる資格としては、「家畜人工授精師」、「総括畜産コンサルタント」などがある。 動物と接することが多く、動物に関心があること、一定の体力が求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.5 |
| 高卒 | 0.4 |
| わからない | 0.2 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.1 |
関連する資格
- 家畜人工授精師
- 初生雛鑑別師
- 総括畜産コンサルタント
給料
賃金構造基本統計調査では「土木技術者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には8の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 404千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,191.2千円 |
| 平均年齢 | 46.5歳 |
| 平均勤続年数 | 14年 |
| 労働者数 | 30,298人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤335.3千円
- ≤369.3千円
- ≤389.5千円
- ≤407千円
- ≤460.2千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
主な就業場所は、家畜改良センターや地域農業改良普及指導センター、畜産試験場、農業協同組合、民間企業などである。 畜産技術者の労働条件は、都道府県の試験研究機関などで勤務する場合は、各自治体の規定による。メーカーなどの雇用労働者の場合は、正社員がほとんどで、労働時間や賃金は社内の規定による。農業協同組合や乳業、食肉、飼料関係のメーカーに勤務する場合で、動物を飼育しながら技術開発を行う職場や、家畜人工授精師などの資格を取って個人で開業する場合などは、労働時間が不規則になる場合もある。 動物にじかに接して行う仕事は、作業そのものは機械化されて最近は楽になっているが、動物の健康状態の観察を常に行って、異常の際はすぐ対応しなければならない。牛や馬、豚の分娩は時間が決まっていないので、深夜や夜明けに対応することもある。また、動物の飼育場所には冷暖房設備がなく、冬の早朝など厳しい自然環境の下で作業しなければならない。更に、地域住民との良い関係を保ち、糞尿処理などの環境整備を適切に行う必要もある。 規模の小さい畜産家の多い日本では、畜産製品の価格が輸入物に比べて高く、また、自由貿易協定(FTA)や新たな国際条約などの締結により、日本の畜産を取り巻く環境はより厳しくなる面がある。そのような状況下において、畜産に有益な技術開発を行い、それを普及する技術者への期待は高まっている。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 農業技術者近さ 0.777
- 稲作農業者近さ 0.739
- 果樹栽培者近さ 0.705
- ハウス野菜栽培者近さ 0.693
- 酪農従事者近さ 0.688
- 動物園飼育員近さ 0.682
- 花き栽培者近さ 0.628
- 林業作業近さ 0.599
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)