どんな職業か
学芸員資格を持った専門職員として、博物館法で定められた博物館や美術館などで、歴史、芸術、民俗、産業、自然科学についての資料を収集、保管、展示するとともに関係する調査研究を行う。 様々な資料(実物、標本、模写、模型、文献、図表、写真、映像など)を収集し、整理・保存する。資料について専門的な調査研究を行い、解説や目録を作成して展示する。文化財の発掘・調査・研究、動植物の収集など、野外で調査研究活動を行うこともある。調査・分析を通じて発見した新事実などを学会・学術雑誌・出版物などで発表する。 また、常設展示の他にも特別展示、講演会、講座などのテーマを企画、実施する。更に必要な資料や展示物のリストを作成し、館内にない資料や展示物を他の博物館等と交渉して借用し、場合によっては購入することもある。展示物のレイアウト、装飾を指示して会場を設営するほか特別展示に関するポスターを作製したり、インターネットによる情報提供などの広報活動を行う。展示期間中には、利用者サービスの一環として解説等を行うこともある。生涯学習への関心の高まりから、市民のニーズに合う展示の企画など、学芸員の役割は重要になっている。 なお、博物館法上の博物館に該当しない施設では、教員・研究員や専門職員がその職務の一部として学芸員相当の職務を担当している。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 文章力 | 5.9 | 6 / 498 | 上位1% |
| 読解力 | 5.5 | 18 / 498 | 上位4% |
| 説明力 | 5.5 | 12 / 498 | 上位2% |
| 傾聴力 | 5.2 | 64 / 498 | 上位13% |
| 新しい情報の応用力 | 4.6 | 29 / 498 | 上位6% |
| 指導 | 4.5 | 68 / 498 | 上位14% |
| 学習方法の選択・実践 | 4.4 | 23 / 498 | 上位5% |
| 他者との調整 | 4.3 | 78 / 498 | 上位16% |
| 論理と推論(批判的思考) | 4.2 | 58 / 498 | 上位12% |
| 継続的観察と評価 | 4.1 | 74 / 498 | 上位15% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 歴史学・考古学 | 3.4 | 1 / 508 | 上位1% |
| 日本語の語彙・文法 | 2.8 | 41 / 508 | 上位8% |
| 芸術 | 2.7 | 17 / 508 | 上位3% |
| 事務処理 | 2.6 | 92 / 508 | 上位18% |
| 顧客サービス・対人サービス | 2.3 | 180 / 508 | 上位35% |
| 哲学・宗教学 | 2.2 | 5 / 508 | 上位1% |
| コミュニケーションとメディア | 2.1 | 74 / 508 | 上位15% |
| 公衆安全・危機管理 | 2.1 | 36 / 508 | 上位7% |
| 外国語の語彙・文法 | 2.0 | 61 / 508 | 上位12% |
| 社会学 | 1.6 | 104 / 508 | 上位20% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 記述表現 | 3.7 | 29 / 426 | 上位7% |
| 記述理解 | 3.6 | 37 / 426 | 上位9% |
| 発話表現 | 3.5 | 52 / 426 | 上位12% |
| カテゴライズ | 3.4 | 6 / 426 | 上位1% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3.3 | 58 / 426 | 上位14% |
| トラブルの察知 | 3.3 | 233 / 426 | 上位55% |
| 発話理解 | 3.2 | 111 / 426 | 上位26% |
| 独創性 | 3.2 | 59 / 426 | 上位14% |
| モノの見え方に関する想像力 | 3.2 | 17 / 426 | 上位4% |
| 色の違いを見分ける力 | 3.2 | 37 / 426 | 上位9% |
仕事内容
- 学芸員資格を持った専門職員として、博物館法で定められた博物館で、歴史、芸術、民俗、産業、自然科学についての資料を収集、保管、展示するとともに関係する調査研究を行う。
- 様々な資料を収集し、整理・保存する。
- 資料について専門的な調査研究を行う。
- 集めた資料の目録を作り、解説をつけて展示する。
- 文化財の発掘・調査・研究、動植物収集など、野外での調査研究活動を行う。
- 特別展示、講演会、講座などのテーマを企画し、必要な資料や展示物のリストを作成する。
- 館内にない資料や展示物を探し、借り入れ、購入する。
- 特別展示に関するポスターや解説書を作成するなど、広報活動を行う。
- 展示物の並べ方や飾り付けを企画して指示し、会場を設営する。
- 展示期間中、一般閲覧者への質問に応対し、解説をする。
- 収蔵資料の保存修理をする。
- 調査や研究の結果を学会や学術雑誌で発表する。
- 出張講座や各種イベント・教室を企画し、開催する。
- 予算の申請や管理をする。
- 職員やスタッフを採用し、指導・育成を行う。
なるには
学芸員になるためには、原則として博物館法によって定められた資格が必要である。大学で博物館に関する科目の単位取得をし、学士号をもつ人に資格が与えられる。また、大学に2年以上在学し、所定の単位を修得し、3年以上学芸員補の職にあった場合や、学芸員資格認定を受ける方法もある。 資格を取得した上で、博物館等に任用されることで学芸員になることができる。 入職に際しては、公務員等として採用される方法と私立博物館などに就職する方法がある。公務員の場合、自治体の採用試験に合格する必要があるが、最初から学芸員として採用される場合と、事務職員・技術職員から任用される場合がある。私立博物館では、学芸員の有資格者の中から研究業績を認められて採用される場合が多い。 入職後のキャリアについては、主任学芸員や博物館長など学芸員分野での昇進の道がある他、社会教育行政に携わって行政職員としての昇進の道を進む場合もあり、それぞれの自治体で学芸員がどのように位置づけられているか、という点と本人の意思によって決まる。 この職業においては、自分の専門領域に関する研究能力が必要である。更に、自分の専門領域を一般市民や学生へわかりやすく説明する能力も求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.7 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.5 |
| 博士課程卒 | 0.3 |
| 高卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.1 |
| 専門学校卒 | 0.0 |
関連する資格
- 学芸員
給料
賃金構造基本統計調査では「助産師」として集計されています(2023年・全国)。この区分には7の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 395.8千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 919.9千円 |
| 平均年齢 | 40.5歳 |
| 平均勤続年数 | 9.3年 |
| 労働者数 | 1,584人 |
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤333.6千円
- ≤364.2千円
- ≤398.2千円
- ≤435.3千円
- ≤550千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
職場は主に全国各地の博物館にある。 労働条件は、公立博物館の場合は公務員の規定による。一般的に、日曜日と祝日は開館する博物館が多いため、その翌日を休日とすることが多い。専門的職業のため、研究に打ち込む人が多いのも特徴である。 博物館の学芸員は5,581人、博物館類似施設の学芸員は3,817人。これらは年々増加を続けており、過去最多となっている。就業者のうち、専任の学芸員は女性が45%となっている(2021年時点*)。最近では、大学で学芸員の資格を取得できる講座が増え、有資格者数は増え続けている。しかし、博物館の数と欠員募集数が有資格者数に見合うほどはないのが実情で、採用は狭き門である。大学院へ進学して自分の専門分野を確立し、研究業績を認められなければ入職は難しいといえる。 *文部科学省 令和3年度社会教育調査(博物館調査)
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 社会学研究者近さ 0.776
- 鉄道車両の設計・開発近さ 0.705
- 外務公務員(外交官)近さ 0.702
- 通訳ガイド近さ 0.700
- イベントの企画・運営近さ 0.697
- アートディレクター近さ 0.673
- 小学校教員近さ 0.668
- 中学校教員近さ 0.624
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)