どんな職業か
産業活動から生じる廃棄物は様々であるが、建設現場、病院、工場などから出る産業廃棄物を集め、処分場まで運ぶのが産業廃棄物収集運搬作業員である。収集作業と収集車の運転をどちらも行う場合が多い。 産業廃棄物は排出する企業が収集・運搬、中間処分、最終処分までの処理を産業廃棄物処理業者に委託し、それらを産業廃棄物管理票(マニフェスト)という書類で管理する必要がある。なお、産業廃棄物以外の廃棄物は一般廃棄物と呼ばれる。 収集運搬作業員は、産業廃棄物の種類や形状に合わせた車両を運転して、廃棄物の収集現場に出向き、廃棄物の収集や容器(コンテナ)の交換作業等を行う。固形状の廃棄物は、木、紙、金属など素材別に仕分けしながら、手作業や重機で車両に積み込む。油や酸、アルカリなどの液状や泥状の廃棄物は、吸引装置の付いた専用の車両で収集する。毒劇物や引火性のあるものが含まれていることもあるので、取り扱いには十分注意が必要である。 産業廃棄物は、主に建設系、医療系、工場系に区別することができる。建設系は、木くずや金属くず、がれき類などが中心で、主にトラックを使用する。医療系は、注射針などの医療器具やガーゼ類などがあり、バンや保冷車が使われる。工場系は、金属くずやプラスチックくず、汚泥や酸、アルカリなどがあるため、トラックの他、ふた付きダンプや吸引装置付き車両も使う。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 トラック、バン、保冷車、移動式クレーン、フォークリフト、パワーショベル、吸引装置、コンテナ、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 2.9 | 450 / 498 | 上位90% |
| 説明力 | 2.6 | 447 / 498 | 上位90% |
| 読解力 | 2.4 | 471 / 498 | 上位95% |
| 保守点検 | 2.3 | 159 / 498 | 上位32% |
| 修理 | 2.3 | 181 / 498 | 上位36% |
| 指導 | 2.2 | 472 / 498 | 上位95% |
| 交渉 | 2.2 | 407 / 498 | 上位82% |
| 道具、機器、設備の選択 | 2.2 | 358 / 498 | 上位72% |
| 他者との調整 | 2.1 | 451 / 498 | 上位91% |
| 文章力 | 2.1 | 463 / 498 | 上位93% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 輸送 | 1.5 | 72 / 508 | 上位14% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.0 | 441 / 508 | 上位87% |
| 事務処理 | 0.8 | 466 / 508 | 上位92% |
| ビジネスと経営 | 0.8 | 426 / 508 | 上位84% |
| 人事労務管理 | 0.8 | 407 / 508 | 上位80% |
| 機械 | 0.8 | 252 / 508 | 上位50% |
| 教育訓練 | 0.7 | 421 / 508 | 上位83% |
| 公衆安全・危機管理 | 0.6 | 437 / 508 | 上位86% |
| 日本語の語彙・文法 | 0.6 | 473 / 508 | 上位93% |
| 販売・マーケティング | 0.6 | 423 / 508 | 上位83% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 2.8 | 412 / 426 | 上位97% |
| 筋力 | 2.7 | 125 / 426 | 上位29% |
| 持久力(スタミナ) | 2.7 | 166 / 426 | 上位39% |
| 一瞬で素早く反応する力 | 2.6 | 183 / 426 | 上位43% |
| 平衡感覚 | 2.3 | 177 / 426 | 上位42% |
| 記憶力 | 2.3 | 405 / 426 | 上位95% |
| 奥行きの知覚(遠近感覚、深視力) | 2.3 | 208 / 426 | 上位49% |
| 聴覚の感度 | 2.2 | 209 / 426 | 上位49% |
| マルチタスク | 2.2 | 408 / 426 | 上位96% |
| 近接視力 | 2.2 | 258 / 426 | 上位61% |
仕事内容
- 建設現場、病院、工場などから各種の産業廃棄物を集め、収集車で所定の処理場に運搬する。
- 固形状の廃棄物は、素材別に仕分けしながら、手作業や重機で車両に積み込む。
- 液状や泥状の廃棄物は、吸引装置の付いた専用の車両で収集する。
- 廃液の入ったタンクを収集車まで運搬する。
- 収集車のクレーンやリフトを使い、廃棄物を収集する。
- 危険物や有害物については、表示や容器、固定法など、所定の取り扱い手順や規定に従って積み込む。
- トラック、ダンプ、バン、保冷車、吸引装置付車両(バキュームカー)など様々な収集車を運転する。
- プラントの機械を操作し、廃棄物を処理する。
- 機械や備品の清掃や点検を行う。
- 運搬車両を点検管理する。
- 作業や運転の安全確認をする。
- 営業計画を作成する。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、車両等を運転するため、普通自動車免許が必要とされることが多い。準中型、中型あるいは大型の運転免許や移動式クレーン、フォークリフトやパワーショベルなどの重機の免許を持っていると、入職の際に有利だが、入職後取得することも可能である。また、公害防止管理者など環境関連の資格、危険物取扱者など、扱う廃棄物の種類に関連した資格があると仕事の上で役立つ。廃棄物の処理施設を維持管理する職員を監督する「廃棄物処理施設技術管理者」として関係団体の講習を受講し「(各廃棄物処理施設)技術管理士」の認定を得ると、より専門的な仕事内容に取り組むことができる。 いろいろな職業を経験した後、転職してくる人も多い。 入職後、日常の仕事内容や関連する法律等について教育を受け、その後、実務を通して仕事を覚えていく。 環境保全やリサイクルを通した資源・環境保護などへの問題認識と安全手順など規程順守の精神のある人が望ましいといえる。また、産業廃棄物を積み込むため、車両と保管場所の間を行き来することもあり、一定の体力も必要である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 高卒 | 0.6 |
| わからない | 0.2 |
| 高卒未満 | 0.1 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 大卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.0 |
関連する資格
- 産業廃棄物処理施設技術管理士
- 大型自動車免許
- フォークリフト運転技能者
- 中型自動車免許
- 準中型自動車免許
- 危険物取扱者(甲種)
- 危険物取扱者(乙種)
- 危険物取扱者(丙種)
- クレーン・デリック運転士(クレーン限定)
- 陸災防フォークリフト荷役技能検定1級
- 陸災防フォークリフト荷役技能検定2級
給料
賃金構造基本統計調査では「清掃員(ビル・建物を除く),廃棄物処理従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には3の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 280.3千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 500.8千円 |
| 平均年齢 | 48.5歳 |
| 平均勤続年数 | 10.6年 |
| 労働者数 | 14,980人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤239.6千円
- ≤255.4千円
- ≤266.6千円
- ≤299.4千円
- ≤348.5千円
清掃員(ビル・建物を除く),廃棄物処理従事者の都道府県別の給料を見る
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「運搬・清掃・包装等従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率2.2%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人47.5千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比5.8%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比6.7%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
運搬・清掃・包装等従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 運搬・清掃・包装等43.6%
- 販売14.4%
- 生産工程12.5%
- サービス職業11.2%
- 事務5.9%
- 専門的・技術的職業4.3%
- その他6.8%
この分類に入った人のうち、56.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
産業廃棄物処理業者は、廃棄物の発生場所から処分施設まで運ぶ収集運搬業者と焼却・破砕・埋立などを行う処分業者(中間処理業・最終処理業)とに分かれるが、収集運搬作業員は、主に収集運搬業者に雇用されている。産業廃棄物処理業者は全国に約9900事業所あり、従業者数は12万人を超える。比較的規模の小さな会社が多い(2021年時点*1)建設業者や運送業者等が産業廃棄物収集運搬業の許可(産業廃棄物収集運搬業許可、特別管理産業廃棄物収集運搬業許可、特別管理産業廃棄物処分業許可)(*2)を取得して事業を行う場合もある。就業者の多くは男性である。 賃金、労働時間等労働条件は勤務先により異なり、社内規定による。年末や年度末など、取引先の企業の状況によって仕事が集中する時期もある。 運搬・収集の仕事は、有害物質を含んだ産業廃棄物の運搬や、非常に重いものや大きいものを運搬する必要もあるため、有害物質の知識がある程度必要であり、待遇面ではこれらの点が配慮されていることが多い。 なお、産業廃棄物処理業は社会経済システムに不可欠なインフラであり、産業廃棄物のリサイクルを行う環境ビジネスは注目されている。 *1 総務省 2021経済センサスから 産業(小分類),経営組織(5区分)別全事業所数 *2 東京都環境局 ホームページから
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- ルート配送ドライバー近さ 0.915
- 検針員近さ 0.881
- 客室清掃・整備担当(ホテル・旅館)近さ 0.878
- 新聞配達員近さ 0.874
- 積卸作業員近さ 0.871
- 宅配便配達員近さ 0.866
- ビル清掃近さ 0.864
- ハウスクリーニング近さ 0.859
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)