どんな職業か
水族館において魚類や海獣類などを中心とする水生生物を飼育し、餌を与えたり水槽の掃除などを行う。 水族館飼育員の一日は、開館前に展示動物がいる水槽や予備水槽を巡回し、病気の兆候を示す魚や産卵行動の有無などを確認するなど、水槽の生物の観察から始まる。新人の飼育員にとっては、この時間は先輩職員のアドバイスを受けられる貴重な機会でもあり、それがすむと裏の飼育スペース(キーパースペース)などへ移動し、その日の作業に移る。 水生生物の多くは水中にわずかに溶けている酸素をえらで呼吸し、水中に糞も尿もするため、水質管理が水生生物の飼育で最も重要な要素となる。水質管理は、水を浄化するろ過槽や水温を調節する熱交換機、更に殺菌や色成分の分解のためのオゾン装置などで構成された循環システムによって行われている。それらの設備装置が適切に作動しているかを点検、確認して、飼育水槽を常に清潔にし、生物の量、組み合わせともバランスよく保つようにしなければならない。 また、水族館では食性の異なる生物を多種展示しているため、飼育員は、種別の食性に合わせた餌を調理準備し、給餌に際しては各個体に行き渡るようにすることに多くの時間を費やしている。水質悪化を招くので、残り餌のないようにする注意が必要である。 この他、飼育スペースの清掃、水槽清掃、展示替えも日常的な業務で、水生生物を採集したり繁殖させたり、種の査定をしたり、展示の工夫、プランクトンの培養、イルカやアシカのショーをするといった仕事をする場合もある。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 ろ過槽、熱交換機、オゾン装置、飼育水槽、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 読解力 | 4.0 | 219 / 498 | 上位44% |
| 説明力 | 3.9 | 248 / 498 | 上位50% |
| 傾聴力 | 3.8 | 342 / 498 | 上位69% |
| 文章力 | 3.8 | 218 / 498 | 上位44% |
| 他者の反応の理解 | 3.7 | 199 / 498 | 上位40% |
| 指導 | 3.6 | 246 / 498 | 上位49% |
| 他者との調整 | 3.5 | 238 / 498 | 上位48% |
| 計器監視 | 3.4 | 27 / 498 | 上位5% |
| 修理 | 3.4 | 35 / 498 | 上位7% |
| 継続的観察と評価 | 3.4 | 201 / 498 | 上位40% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 顧客サービス・対人サービス | 2.3 | 186 / 508 | 上位37% |
| 人事労務管理 | 2.2 | 27 / 508 | 上位5% |
| 生物学 | 2.2 | 35 / 508 | 上位7% |
| 事務処理 | 2.2 | 171 / 508 | 上位34% |
| 販売・マーケティング | 2.1 | 93 / 508 | 上位18% |
| 農業・畜産業 | 2.0 | 13 / 508 | 上位3% |
| 設計 | 2 | 54 / 508 | 上位11% |
| 機械 | 2 | 76 / 508 | 上位15% |
| 地理学 | 2 | 11 / 508 | 上位2% |
| 経済学・会計学 | 2.0 | 41 / 508 | 上位8% |
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、仕事には水生生物の知識などが必要とされ、求人は水産生物学、水質学、養殖学、魚病学などのカリキュラムがある大学の水産学部や水産高校に出されることが多い。水族館の飼育員は、水族館が新設・開館する時に一度に採用される。そのほか欠員補充などで募集がある。毎年水族館の新規開設があるわけではなく、採用試験には多くの応募があり、競争率は高い。 公立の水族館が新規採用する場合は、自治体の人事委員会が行う一般採用試験による場合と水族館を所管する部局の独自の試験による場合とがある。一般採用試験では、その自治体の定数に見合った数を職種別に採用するため、希望の職場に配置されるとは限らない。新設の私立水族館の場合も試験による採用が一般的である。潜水士や学芸員などの資格があると有利な場合もある。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 専門学校卒 | 0.6 |
| 大卒 | 0.4 |
| 高卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.1 |
| 高卒未満 | 0.0 |
| 高専卒 | 0.0 |
関連する資格
- 潜水士
- 学芸員
給料
賃金構造基本統計調査では「農林漁業従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には5の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 269千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 515.9千円 |
| 平均年齢 | 47.2歳 |
| 平均勤続年数 | 12.1年 |
| 労働者数 | 3,578人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤207.1千円
- ≤240.8千円
- ≤261.5千円
- ≤290.9千円
- ≤351.4千円
働き方の特徴
飼育員の業務は生物飼育が中心であるが、施設の目的がレクリエーションや環境学習等であるため、飼育員の勤務形態は各施設の利用者サービスの状況に合わせることになる。生物が病気になるなどの不規則性に加えて、時期によっては観覧時間の延長など観覧者サービスの拡充による不規則勤務が加わるため、交替制をとるところが多い。また、季節により利用者数が変動する。土日祝日、ゴールデンウイークを中心とした4、5月、夏休みの8月などに休みがとりにくくなる。夜間見回りのため、宿直勤務をする水族館もある。女性の水族館飼育員は増加傾向にある。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- ワイン製造近さ 0.900
- みそ製造近さ 0.855
- 水産技術者近さ 0.827
- 宇宙開発技術者近さ 0.754
- 航空機開発エンジニア(ジェットエンジン)近さ 0.715
- 林業技術者近さ 0.708
- AIエンジニア近さ 0.693
- 太陽光発電の企画・調査近さ 0.678
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)