どんな職業か
生物のもつ遺伝子情報などを解明し、その成果を応用する技術(バイオテクノロジー)について研究を行う。(大学教員については「大学・短期大学教員」を参照。) バイオテクノロジー研究者が活躍する分野は多岐にわたり、農業、食品製造、創薬、医療分野、環境分野などがある。 研究機関で研究を行う場合は、まず先行研究や既存の技術・成果をもとに研究テーマを設定し、計画をたてる。微生物、植物や動物細胞などを用い、最新の機器を含む各種の実験機器、装置、分析手段を駆使して、実験データを収集する。見出した成果を論文や報告書にまとめ、学会などで発表する。 農業試験場などで研究を行う場合は、遺伝子組み換えなどを活用しながら、作物の品種改良や新品種の開発に取り組む。 医薬品開発の分野では、ゲノム情報(遺伝情報)をもとに、病気の発症に関連する遺伝子やその遺伝子から作られるタンパク質を特定し、新薬候補物質を探索していくゲノム創薬により新薬の開発を行う。 バイオテクノロジーの利用によって発生する倫理上の問題や国の指針等についても精通していることが求められる。バイオテクノロジーに関する知的財産権(特許)についても一定の知識が必要で、特許明細書を書くこともある。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 読解力 | 5.6 | 16 / 498 | 上位3% |
| 説明力 | 5.3 | 25 / 498 | 上位5% |
| 文章力 | 5.3 | 25 / 498 | 上位5% |
| 外国語を読む | 5.2 | 9 / 498 | 上位2% |
| 傾聴力 | 5.2 | 75 / 498 | 上位15% |
| 論理と推論(批判的思考) | 5 | 20 / 498 | 上位4% |
| 新しい情報の応用力 | 4.8 | 20 / 498 | 上位4% |
| 科学的素養 | 4.8 | 6 / 498 | 上位1% |
| 指導 | 4.7 | 34 / 498 | 上位7% |
| 継続的観察と評価 | 4.6 | 18 / 498 | 上位4% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 生物学 | 4.4 | 1 / 508 | 上位1% |
| 化学 | 2.9 | 9 / 508 | 上位2% |
| 外国語の語彙・文法 | 2.9 | 16 / 508 | 上位3% |
| 医学・歯学 | 2.7 | 46 / 508 | 上位9% |
| 日本語の語彙・文法 | 2.4 | 65 / 508 | 上位13% |
| 事務処理 | 2.2 | 150 / 508 | 上位30% |
| 数学 | 2.0 | 55 / 508 | 上位11% |
| 公衆安全・危機管理 | 1.7 | 75 / 508 | 上位15% |
| 物理学 | 1.6 | 61 / 508 | 上位12% |
| コンピュータと電子工学 | 1.6 | 84 / 508 | 上位17% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 独創性 | 3.9 | 11 / 426 | 上位3% |
| 記述表現 | 3.9 | 15 / 426 | 上位4% |
| 帰納的推論 | 3.9 | 4 / 426 | 上位1% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3.8 | 13 / 426 | 上位3% |
| 演繹的推論 | 3.7 | 8 / 426 | 上位2% |
| 記述理解 | 3.7 | 27 / 426 | 上位6% |
| 発話表現 | 3.7 | 34 / 426 | 上位8% |
| トラブルの察知 | 3.6 | 80 / 426 | 上位19% |
| 選択的注意(集中する力) | 3.5 | 8 / 426 | 上位2% |
| 発話理解 | 3.4 | 60 / 426 | 上位14% |
仕事内容
- 生物のもつ遺伝子情報などを解明し、その成果を応用する技術(バイオテクノロジー)について研究を行う。(大学・短期大学の教員の場合は「大学・短期大学教員」へ)
- 研究テーマを決め、計画を立てる。
- 微生物、植物・動物細胞の培養をする。
- 実験に用いる試薬や生物由来の物質の準備や精製をする。
- 実験に用いるための実験生物などを準備する。
- 小さな変化にも気づくように、実験や培養中の状態を観察する。
- 実験室規模の実験をスケールアップするために、条件検討をする。
- 各種の実験装置や分析装置を操作する。
- 実験データの収集と分析を行い、得られた成果の検証をする。
- 研究成果を学会などで発表する。
- 論文を書き、学会誌や専門誌に投稿する。
- 報告書を作成したり、書籍を執筆する。
- 先端の科学技術情報を収集する。
- 大学などで講義をする。
- 研究室の学生やスタッフを指導する。
- 研究費を獲得し、運用する。
- 共同研究者との打ち合わせや情報交換をする。
なるには
入職にあたって特に資格は必要とされないが、バイオテクノロジー研究者になるには、大学で農学系、医学・薬学系、理学系(生物学など)、工学系(生物工学、応用化学、化学工学など)の学部卒業、又はそれと同程度の専門知識が求められる。 研究機関に入職する場合は、大学院の修士課程、博士課程で学んでから就職するのが一般的であり、入職後も研究開発の成果を上げていくことが求められる。 専門分野が学際的で高度化しており、一人で全てを身につけることは難しいが、ある特定の分野では専門的な技術と知識を持ち、それ以外の分野では内容が理解できる程度の知識を身につける必要がある。 微細な現象を見分ける確かな観察力をもち、因果関係を粘り強く追求できる研究能力が必要である。常識にとらわれず、独創性のある問題解決策を生み出すための想像力も求められる。最新の専門知識を得たり、海外との情報交換を行うために、特に英語の語学力は不可欠である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 博士課程卒 | 0.8 |
| 大卒 | 0.4 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.3 |
| 専門学校卒 | 0.0 |
| 高卒 | 0.0 |
| わからない | 0.0 |
給料
賃金構造基本統計調査では「研究者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には3の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 466.3千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,806.2千円 |
| 平均年齢 | 41.6歳 |
| 平均勤続年数 | 13.3年 |
| 労働者数 | 15,091人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤376.1千円
- ≤389.7千円
- ≤431.6千円
- ≤481.2千円
- ≤561.8千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
バイオテクノロジー研究者の職場は研究機関が所在する都市周辺部が中心である。 賃金、勤務時間等労働条件は勤務先の規定により異なるが、一般的には正規職員として採用され、週休2日制が標準で、フレックスタイム制や裁量労働制をとっている場合が多い。研究の状況によっては長時間にわたり実験等を行う場合もある。 就業者は男性が多いが、女性も増えてきている。 国としてバイオテクノロジーの研究と応用を推進しており、持続可能な経済成長とともに社会的課題の解決が求められている。その技術の一つとして、バイオテクノロジーが注目されており、新しい技術開発への需要が増大すると考えられる。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- バイオテクノロジー技術者近さ 0.903
- 医学研究者近さ 0.882
- 薬学研究者近さ 0.860
- 社会学研究者近さ 0.858
- 鉄道車両の設計・開発近さ 0.780
- 医療機器開発技術者近さ 0.775
- 科学捜査研究所鑑定技術職員近さ 0.755
- 高分子化学技術者近さ 0.738
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)