どんな職業か
道路の建設、河川の治水、土地造成などの土木工事の中には、大型建設機械では対応できない細部の作業や多種少量で機械化が困難な諸作業など、人力で行うことが不可欠な作業があり、このような作業を行うのが建設・土木作業員である。 主として小型の重機械やベルトコンベア、軽量の削岩機などを使って行う掘削や盛土、コンクリートポンプやシュートを使うコンクリートの打ち込みと締め固め、また、一輪車を使ってブロックや石を運び、それを積む作業、芝張りなどの作業の他、重機械作業や鉄筋型枠組み立て、くい打ち作業等に伴う補助作業を行う。 作業方法や作業手順、機械工具や資材の取扱い、安全衛生などについての具体的な指導は、直接指示命令をする作業長(世話役)が行い、雇用責任者や土木技術者は、専門的な工事施工上の知識や関係法令について指示・命令を行う。 現場に入ると、仕事を始める前に、土木技術者や作業長から仕事内容の説明を受け、作業中は主に作業長又は作業指揮者の監督指示の下に作業を行う。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 削岩機、コンクリートポンプ、シュート、一輪車、軽量ブルドーザー、小型クレーン、工具(かなづち、のこぎり等の手動工具、ドリル等の電動工具)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 説明力 | 2.7 | 439 / 498 | 上位88% |
| 道具、機器、設備の選択 | 2.7 | 258 / 498 | 上位52% |
| 傾聴力 | 2.6 | 476 / 498 | 上位96% |
| 読解力 | 2.5 | 449 / 498 | 上位90% |
| 他者との調整 | 2.4 | 419 / 498 | 上位84% |
| 指導 | 2.4 | 459 / 498 | 上位92% |
| 故障等の原因特定 | 2.3 | 189 / 498 | 上位38% |
| 他者の反応の理解 | 2.2 | 449 / 498 | 上位90% |
| 修理 | 2.2 | 205 / 498 | 上位41% |
| 設置と設定 | 2.2 | 292 / 498 | 上位59% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 建築・建設 | 2.4 | 35 / 508 | 上位7% |
| 機械 | 1.9 | 91 / 508 | 上位18% |
| 数学 | 1.3 | 169 / 508 | 上位33% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.1 | 432 / 508 | 上位85% |
| 設計 | 1.0 | 160 / 508 | 上位31% |
| ビジネスと経営 | 1.0 | 345 / 508 | 上位68% |
| 事務処理 | 1.0 | 433 / 508 | 上位85% |
| 人事労務管理 | 1.0 | 316 / 508 | 上位62% |
| 生産・加工 | 0.9 | 240 / 508 | 上位47% |
| 教育訓練 | 0.9 | 334 / 508 | 上位66% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.1 | 338 / 426 | 上位79% |
| 持久力(スタミナ) | 3 | 58 / 426 | 上位14% |
| 筋力 | 2.9 | 68 / 426 | 上位16% |
| 平衡感覚 | 2.8 | 47 / 426 | 上位11% |
| 一瞬で素早く反応する力 | 2.7 | 125 / 426 | 上位29% |
| 手腕の器用さ | 2.7 | 128 / 426 | 上位30% |
| 奥行きの知覚(遠近感覚、深視力) | 2.7 | 74 / 426 | 上位17% |
| 記憶力 | 2.7 | 291 / 426 | 上位68% |
| 選択的注意(集中する力) | 2.6 | 287 / 426 | 上位67% |
| モノの見え方に関する想像力 | 2.6 | 183 / 426 | 上位43% |
仕事内容
- 建設現場や土木作業現場において、建設機械では対応できない細部の作業や機械化が困難な諸作業を行う。
- 落下物を防止するため、養生する。
- 作業現場の樹木の伐採や、雑草などの刈り取りをする。
- つるはしやスコップなどの道具や小型建機を使用して、穴を掘る。
- 排出された土砂や岩石を建機を用いて搬出し、盛り土にする。
- 掘削した穴の中に土管やコンクリート管を設置し管を接続する。
- 穴を埋め戻し、ローラーをかけて地面を締め固める。
- ブロックを所定の方法で積み上げる。
- 玉掛作業をする。
- コンクリートを流し込んでならし、固める。
- ALCパネルを鉄骨梁に設置する。
- 建設機械が作業した後の調整や後処理をする。
- 下水管・家庭排水管・雨水排水管・マンホールなどの清掃および維持管理をする。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。 入職経路には、中学・高校等を卒業してそのまま入職する場合と、他の産業からの転職のほか、農閑期などで季節労働者となって働く場合など、多様である。 就労前には安全確保の観点から工事の内容、会社の規則、作業場における規律や危険区域に関する事前教育を受ける。高度な技能を要する作業にはその内容に応じた資格が求められ、軽量ブルドーザーや小型クレーンを運転するには特別教育を受ける必要がある。ガス溶接や玉掛作業を行う場合には一定の技能講習を修了しなければならない。 立ち作業、かがみ作業、単純作業、反復作業の連続なので、体力と持久力が求められる。共同で行う作業も多く協調性も求められる。 作業環境によっては危険な要素も出てくるので、それらを未然に防止して快適に働くために、注意力、集中力も必要となる。 建設・土木作業員の研修は、建設業労働災害防止協会などが主催して労働安全衛生法に基づく技能講習などが行われている。 従事する現場に使用したことのない新しい機械が導入されたり、自分で運転する以外にも機械の近くで作業をすることが多いため、機械の機能についてある程度の知識が必要となる。 普通自動車免許などを持っていれば、小型トラックによる材料の小運搬(現場の中での運搬など)に従事することができる。 仕事の知識と経験を積み、指導力があれば、作業現場の第一線指揮者である作業長(世話役とも呼ばれる)になることができる。 作業長に昇進するために義務づけられている資格は特にないが、土木施工管理技士、地山の掘削及び土止め支保作業主任者、玉掛技能者などの資格を取得している人もいる。しかし、作業長に求められる一番の要素は、作業を安全かつ円滑に進行するために必要な作業管理能力、後進を指導するために必要な技能と指導力である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 高卒 | 0.6 |
| わからない | 0.2 |
| 高卒未満 | 0.2 |
| 大卒 | 0.2 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.0 |
関連する資格
- 1級土木施工管理技士
- 2級土木施工管理技士
- ガス溶接技能者
- 玉掛技能者
- 地山の掘削及び土止め支保工作業主任者
- 1級土木施工管理技士補
- 2級土木施工管理技士補
- 日本躯体コンクリート打込み・締固め工団体検定1級
- 日本躯体コンクリート打込み・締固め工団体検定2級
給料
賃金構造基本統計調査では「建設躯体工事従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には1の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 344.9千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 461.7千円 |
| 平均年齢 | 42.3歳 |
| 平均勤続年数 | 10.8年 |
| 労働者数 | 11,347人 |
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤283.3千円
- ≤311.6千円
- ≤334.9千円
- ≤359.1千円
- ≤460千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「建設・採掘従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率4.6%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人45.2千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比1.6%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比1.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
建設・採掘従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 建設・採掘60.6%
- 専門的・技術的職業10.5%
- 生産工程7.1%
- 輸送・機械運転6.3%
- サービス職業6%
- 運搬・清掃・包装等3.7%
- その他5.1%
この分類に入った人のうち、39.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
建設・土木作業員は、マンション、ビル、住宅、電力施設、トンネル、地下鉄、道路、鉄道、ダム、橋梁などの新設工事や維持補修から、土地造成、造園、港湾などまで非常に広い分野で活躍している。仕事現場も全国に広がっているが、建設事業は景気の好不況に左右されやすいうえ季節労働者も多いため入職・離職ともに多い。 長期継続して雇われる場合以外にも、雇用期間限定の臨時作業員や一日だけの作業員として雇用される場合がある。賃金は常用作業員、臨時作業員の多くが日給月給制であるのに対して日雇作業員の場合は日給制が一般的である。 工期があるため早出、残業、夜勤や休日出勤をすることもあるが、年末年始やお盆には、長めの休みを取るケースが多い。 作業環境は、屋内作業と屋外作業に分かれるが、寒冷、騒音、塵埃の他、大型機械に囲まれた中で作業をしなければならない場合も多い。 建設業界では慢性的に若者の就業が少なく作業員の高齢化が特に大きな問題となっている。また高齢化傾向の中、特に高い技術を有する技能工の不足も目立っている。機械化と作業の標準化が進み作業はより単純化する傾向にあるといわれているが、人間の視認などによる判断と人力を必要とする作業がなくなることはなく、将来にわたって一定の需要が見込まれる。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 溶接工近さ 0.821
- 建築塗装工近さ 0.813
- フォークリフト運転作業員近さ 0.796
- 建築板金近さ 0.784
- 大工近さ 0.778
- 石工近さ 0.777
- タンクローリー乗務員近さ 0.774
- トラックドライバー近さ 0.773
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)