どんな職業か
一般住宅、とりわけ木造住宅の新築や増改築の計画、構造施工の中核的な作業を行う。 大都市圏を中心に建物の高層化・不燃化が進み、鉄骨造・鉄筋コンクリート造など木造でない建築も増えているが、その内部には木質系の素材を使用する場合が多い。そうした内部設備の加工、組立て、取付けを行うことも多い。 仕事は、木工事を中心に、構造組み、造作加工などの作業の他に、建築計画を立て、建築主と相談しながら費用を見積り、工期を設定し、必要な資材や技能者を手配するなど工事請負人としての仕事や、建築現場で他職種の技能者を組織して、計画どおり工事が進むようにする工事管理の仕事など、広範囲にわたる。 住宅建築では、プラスチック系や金属系、窯業系など、木材系以外の建築資材が多用されている。それに合わせて、そうした建築資材の性質や、接着剤、接合金物類などの知識が求められる。また、ノコギリやノミ、カンナなど古くからある道具の他に、いろいろな電動工具・加工機具が使われるようになり、そうした工具・機具を使いこなすことも求められる。大工は工務店の経営者であることが多く、そうした場合には、工程・品質・原価など、工事を管理していくための知識や、人を指揮する能力も要求される。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 工具(かなづち、のこぎり、ノミ、カンナ等の手動工具、ドリル等の電動工具、加工器具)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 3.6 | 369 / 498 | 上位74% |
| 読解力 | 3.4 | 307 / 498 | 上位62% |
| 修理 | 3.3 | 52 / 498 | 上位10% |
| 道具、機器、設備の選択 | 3.2 | 156 / 498 | 上位31% |
| 文章力 | 2.9 | 364 / 498 | 上位73% |
| 説明力 | 2.9 | 418 / 498 | 上位84% |
| 指導 | 2.6 | 427 / 498 | 上位86% |
| 数学的素養 | 2.5 | 182 / 498 | 上位37% |
| 他者との調整 | 2.5 | 399 / 498 | 上位80% |
| 故障等の原因特定 | 2.4 | 161 / 498 | 上位32% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 建築・建設 | 3.4 | 6 / 508 | 上位1% |
| 機械 | 2.3 | 48 / 508 | 上位9% |
| 数学 | 2.1 | 44 / 508 | 上位9% |
| 設計 | 1.8 | 65 / 508 | 上位13% |
| 物理学 | 1.4 | 82 / 508 | 上位16% |
| 工学 | 1.3 | 130 / 508 | 上位26% |
| 生産・加工 | 1.3 | 173 / 508 | 上位34% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.2 | 403 / 508 | 上位79% |
| ビジネスと経営 | 1.1 | 328 / 508 | 上位65% |
| 事務処理 | 1.0 | 427 / 508 | 上位84% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 平衡感覚 | 3.3 | 13 / 426 | 上位3% |
| 指先の器用さ | 3.2 | 35 / 426 | 上位8% |
| 手腕の器用さ | 3.1 | 43 / 426 | 上位10% |
| 筋力 | 3.1 | 44 / 426 | 上位10% |
| 持久力(スタミナ) | 3.1 | 53 / 426 | 上位12% |
| 奥行きの知覚(遠近感覚、深視力) | 3.0 | 29 / 426 | 上位7% |
| 色の違いを見分ける力 | 3 | 59 / 426 | 上位14% |
| 近接視力 | 3.0 | 27 / 426 | 上位6% |
| トラブルの察知 | 2.9 | 382 / 426 | 上位90% |
| 腕や脚の動作速度 | 2.9 | 32 / 426 | 上位8% |
仕事内容
- 主に木造住宅の新築や増・改築の計画・施工をする。
- CADソフトを操作し、設計図や施工図を作成する。
- 定規、直角定規、カリパスを使用して、設計図に従って配置図を作成する。
- 必要な用材の種類と数量を見積もり、選定して発注する。
- 建築計画、設計、費用の見積り、工期の設定、資材や作業者の手配をする。
- 設計図、見取図、建築図を見て、資材と製造する構造物の寸法を決定する。
- 定規、鉛筆、チョーク、罫引きを使用して、木材を測定して切断線を付ける。
- 手動工具、機械、動力のこぎりを使用して、木材を指定された寸法に切る。
- 材料を釘や接着剤で組み合わせ、構築物の基礎構造をつくる。
- 下げ振りと水準器を使用して構造物の位置確認をする。
- 窓や床材、飾り外装、建築金物といった構築物や備品を取り付けるために動力工具を操作する。
- 木製備品を製作したり修理するため、木工機械、工具を操作する。
- 手動工具を使用して、構築物の損傷部品や不良部品を除去し、修理または交換する。
- 建築現場でのほかの作業者との連絡調整や工事管理をする。
- 施主との打ち合わせを行う。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。工務店への入職や大工の親方(棟梁)に弟子入りする方法と、公共職業訓練校や事業所内職業訓練校で所定の訓練を行った上で事業所へ就職する方法などがある。 大工は、伝統技術を受け継ぎながら新しい住宅建築への要求に応えていくだけの向上心と器用さ、更には体力が必要とされる。ただし、電動工具などの大道具の機械化で大工の仕事の肉体的な負荷の軽減も進んでいる。 技術と統率力が向上すれば独立することも可能である。工務店の経営者になると工程、品質、原価など工事を管理していくための知識や指導力が求められる。なお、規模の大きな木造住宅の設計、工事管理をするためには、「二級建築士」や「木造建築士」の資格が必要で、親方の多くは、二級建築士や木造建築士資格を保有している。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 高卒 | 0.6 |
| 大卒 | 0.1 |
| わからない | 0.1 |
| 高卒未満 | 0.1 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.0 |
関連する資格
- 二級建築士
- 木造建築士
給料
賃金構造基本統計調査では「大工」として集計されています(2023年・全国)。この区分には14の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 336.8千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 529.1千円 |
| 平均年齢 | 42.2歳 |
| 平均勤続年数 | 13.1年 |
| 労働者数 | 1,668人 |
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤237.8千円
- ≤282.9千円
- ≤336.2千円
- ≤357千円
- ≤844.1千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「建設・採掘従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率4.6%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人45.2千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比1.6%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比1.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
建設・採掘従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 建設・採掘60.6%
- 専門的・技術的職業10.5%
- 生産工程7.1%
- 輸送・機械運転6.3%
- サービス職業6%
- 運搬・清掃・包装等3.7%
- その他5.1%
この分類に入った人のうち、39.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
作業現場が移動することや屋外での作業が多い。現場が遠い場合、実働時間を確保するために往復時間の分だけ拘束時間が長くなることもある。屋外での作業は季節によっては日照の長短や天候の影響を受けやすい。 雇用形態は、「常用」で日給月給による雇用契約と、「手間請負」の契約がある。「常用」の労働時間は原則として8時間である。「手間請負」では、作業者との合意の上で早出や残業を行ったりする例もある。週休制を導入している場合が多く、お盆と年末、正月に休みとなるほか、特定の祝日を休む業者もある。天候の状況で雨天が休日になる場合や寒冷地・積雪地などでは冬季休業のケースもある。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)