どんな職業か
銅や鉄などの薄い金属板を使って屋根をふく(葺く)仕事等に携わる。 屋根には軽量のカラー鉄板が広く使われており、建築板金の手がける工事もカラー鉄板を使うケースが多い。またアルミ板やステンレス板、チタニウム板を使って屋根をふく工事も普及している。 一般住宅の屋根をふく場合、まず金属板を切断機で屋根のサイズに合わせて切り、曲げ加工してから屋根の上に運び、フェルトなどで下地ぶきした上に、軒先から順番にふき上げる。金属板は、吊り子という金物を用いて取り付ける。金属板のつなぎ目は、雨水が入らないように、金属板の端と端を重ねて折り曲げる(ハゼ組み)か、溶接してつなぐ(シーム溶接)。 金属板を使って屋根をふく場合、毛細管現象による雨水の吸い込みや、屋根勾配に吹きつける強風などで金属板がはがれて飛んでしまうことのないように、施工には高度の技術が要求される。その上勾配のある屋根上の仕事であるため、足場も悪く、安全には十分注意しなければならない。 屋根工事以外にも、外壁にリブ付化粧鉄板を貼ったり、水切り、雨押えなども行う。また、建築板金には冷暖房を行うために冷却又は加熱した空気を送るための鉄板で作ったダクトと呼ばれる管の加工・取り付けや、空気の吹き出し・吸い込み用の器具を取り付けるといった冷暖房設備の仕事もある。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 フェルト、吊り子、リブ付化粧鉄板、建築板金、工具(かなづち、のこぎり等の手動工具、切断機等の電動工具)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 修理 | 3.4 | 38 / 498 | 上位8% |
| 読解力 | 3.2 | 349 / 498 | 上位70% |
| 傾聴力 | 3.2 | 423 / 498 | 上位85% |
| 説明力 | 3.1 | 375 / 498 | 上位75% |
| 道具、機器、設備の選択 | 3.0 | 198 / 498 | 上位40% |
| 数学的素養 | 3.0 | 103 / 498 | 上位21% |
| 指導 | 2.9 | 376 / 498 | 上位76% |
| 交渉 | 2.8 | 300 / 498 | 上位60% |
| 他者との調整 | 2.8 | 351 / 498 | 上位70% |
| 文章力 | 2.7 | 395 / 498 | 上位79% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 建築・建設 | 3.3 | 9 / 508 | 上位2% |
| 数学 | 2.2 | 43 / 508 | 上位8% |
| 機械 | 2 | 78 / 508 | 上位15% |
| 生産・加工 | 1.9 | 115 / 508 | 上位23% |
| 設計 | 1.7 | 81 / 508 | 上位16% |
| 事務処理 | 1.5 | 349 / 508 | 上位69% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.3 | 395 / 508 | 上位78% |
| 物理学 | 1.2 | 115 / 508 | 上位23% |
| 輸送 | 1.2 | 126 / 508 | 上位25% |
| ビジネスと経営 | 1.2 | 280 / 508 | 上位55% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 平衡感覚 | 3.4 | 5 / 426 | 上位1% |
| 筋力 | 3.3 | 18 / 426 | 上位4% |
| 指先の器用さ | 3.2 | 29 / 426 | 上位7% |
| 手腕の器用さ | 3.2 | 31 / 426 | 上位7% |
| 持久力(スタミナ) | 3.2 | 32 / 426 | 上位8% |
| トラブルの察知 | 3.1 | 343 / 426 | 上位81% |
| 腕と手の安定 | 2.9 | 54 / 426 | 上位13% |
| 記憶力 | 2.9 | 155 / 426 | 上位36% |
| 腕や脚の動作速度 | 2.9 | 34 / 426 | 上位8% |
| 手首と指の動作速度 | 2.8 | 53 / 426 | 上位12% |
仕事内容
- 銅や鉄などの薄い金属板を使って屋根をふく作業をする。
- 金属板をサイズに合わせて切断し、曲げ加工をする機械を操作する。
- 手動工具を使用して金属材料を金床、ブロック、その他の型に合わせる。
- 画線器、分割機、直角定規、定規を使用して、材料に寸法や基準線を印す。
- 屋根に下地ぶきをする。
- 野地板などの下地を取り付ける。
- 加工した金属板を吊り子という金物を用いて取り付ける。
- 金属板のつなぎ目を溶接やボルトで留める。
- 表面をトリミングし、ヤスリで仕上げ、磨いて滑らかにする。
- ダクトや空気の吹き出し・吸い込み用の器具の取り付けをする。
- 測定器具を使用して、組み立てと設置が良好かどうか点検する。
- 水切りや雨押さえの設置をする。
- 鉄骨に金物をアーク溶接する。
- 雨漏りの原因を調査し、修繕する。
- 屋根の板金を張り替える。
- コーキング材を用いて、穴や空隙を補修する。
- 加工した金属材料を用いて、外壁を施工する。
- 金属や窯業系のサイディング施工を行う。
- 見切り縁等の役物を外壁に取り付ける。
- スパンドレルを加工して取り付ける。
- アルミ笠木を取り付ける。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。学校卒業後、建築板金工務店等に入職し、見習として修業しながら一人前になるケースのほか、職業訓練校で技能を磨き、厚生労働省の技能検定の「建築板金技能士」の資格を取得するケースもある。工場、倉庫、体育館のような比較的大きな建物の仕事を施工する会社では、専属の技能者を養成しているところもある。 新しい材料や工法が多く出現してきており、これらの知識、技能を習得するために業界で実施する各種の講習会に参加することも大切である。「建築板金技能士」や「建築施工管理技士」などの資格の取得により、技能が向上し、昇進などの面で有利となる場合もある。 ある程度仕事を覚えたら独立して直接工事を請け負ったり、店を構えることもできる。その場合は、施工図を作成したり、数量や価格の積算が必要となり、設計や管理の能力が求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 高卒 | 0.6 |
| 専門学校卒 | 0.2 |
| 大卒 | 0.1 |
| 高卒未満 | 0.1 |
| わからない | 0.1 |
| 短大卒 | 0 |
関連する資格
- 1級建築施工管理技士
- 2級建築施工管理技士
- 1級建築板金技能士
- 2級建築板金技能士
- 1級建築施工管理技士補
- 2級建築施工管理技士補
給料
賃金構造基本統計調査では「板金従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には1の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 298.5千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 702.4千円 |
| 平均年齢 | 41.4歳 |
| 平均勤続年数 | 12.3年 |
| 労働者数 | 3,775人 |
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤263.7千円
- ≤273.7千円
- ≤291.6千円
- ≤329.1千円
- ≤435.2千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「生産工程従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.8%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人99.9千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比8.5%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比9.5%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
生産工程従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 生産工程60.3%
- サービス職業13%
- 専門的・技術的職業6.3%
- 販売5.3%
- 運搬・清掃・包装等4%
- 事務3%
- その他6.7%
この分類に入った人のうち、39.7%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
地域の小規模事業所が多く、家族従業者の割合も大きい。 給与面では、多くの場合月給制[キャリア支援部門8.1]となっている。 労働時間は、工期や天候などの影響を受ける場合もあるが、近年は4週8休が主流となりつつある。 屋根ふき工事を主体とする建築板金の仕事は、天候に左右されることが多く、勾配のある高い屋根上で、夏の暑い日や厳寒期の時期、風の強い日などに仕事をすることもある。 業界では屋外の作業環境の改善や屋内作業の比率を高める工夫などが続けられ、安全な場所で安心して就業できる環境づくりが進められている。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)