どんな職業か
高層ビルをはじめ大規模な建築物や構造物を支える鉄骨を工場で製作する。 まず、コンピュータやCADを使って、設計図に基づいてNCデータ・原寸型板・材料リスト・製作図面などの資料を作成する(原寸作業)。鉄骨などの形状は毎回異なるため、設計図どおりに製作するためには原寸図面の作成が必須となる。 次に、厚鋼板や形鋼などの材料にボルト締めをする孔(あな)をあけ、切断した後、加工位置を示す罫(け)書き線を記入し、プレス機やローラーで曲げたりして部品を作る(素材加工)。加工した部品を一つ一つクレーンで吊って、溶接しながら組み立てる(溶接・組立)。 完成した製品は検査を行い、溶接部の内外に欠陥が無いこと、所定の寸法精度を確保していることを確認する。その後、建設現場に輸送し、現場でのボルト締めや溶接をとび工が行う。 工場ではコンピュータ制御による加工の自動化が進んでいるが、特に組立や矯正の作業などにはまだ経験と勘に頼る部分が残っている。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 コンピュータ、CAD、プレス機、ローラー、クレーン、工具(かなづち、のこぎり等の手動工具、ドリル等の電動工具)、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 読解力 | 3.8 | 245 / 498 | 上位49% |
| 道具、機器、設備の選択 | 3.6 | 82 / 498 | 上位16% |
| 傾聴力 | 3.5 | 382 / 498 | 上位77% |
| 説明力 | 3.4 | 338 / 498 | 上位68% |
| 修理 | 3.4 | 37 / 498 | 上位7% |
| 数学的素養 | 3.3 | 68 / 498 | 上位14% |
| 文章力 | 3.2 | 322 / 498 | 上位65% |
| クオリティチェック | 3.2 | 105 / 498 | 上位21% |
| 指導 | 3.1 | 344 / 498 | 上位69% |
| 時間管理 | 3.1 | 224 / 498 | 上位45% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 建築・建設 | 3.3 | 8 / 508 | 上位2% |
| 機械 | 2.2 | 53 / 508 | 上位10% |
| 生産・加工 | 2.2 | 90 / 508 | 上位18% |
| 設計 | 2.1 | 49 / 508 | 上位10% |
| 数学 | 1.7 | 95 / 508 | 上位19% |
| 工学 | 1.6 | 91 / 508 | 上位18% |
| 物理学 | 1.4 | 90 / 508 | 上位18% |
| 事務処理 | 1.3 | 384 / 508 | 上位76% |
| 教育訓練 | 1.2 | 223 / 508 | 上位44% |
| 社会学 | 1.1 | 241 / 508 | 上位47% |
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。高校や高専を卒業して就職するのが一般的である。入社後、複数の製作工程作業を経験しながら、図面や指示書を読み取るための能力や溶接などの専門技術を身に付けることになる。溶接の資格や厚生労働省が定める技能検定の「鉄工技能士」の資格を取得するためには、社内外で研修を受けて検定試験に合格する必要があり、各種の技能資格の取得とともに管理能力を身に付けると職長への昇進の道が開ける。なお、溶接の作業を行うには別途、溶接関係の資格が必要となる。 重い物を扱う作業もあるため、体力が必要である。数人でチームを組んで仕事をするので、協調性も求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 高卒 | 0.7 |
| 大卒 | 0.2 |
| わからない | 0.1 |
| 高卒未満 | 0.1 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 高専卒 | 0.1 |
関連する資格
- 1級鉄工技能士
- 2級鉄工技能士
給料
賃金構造基本統計調査では「鉄工,製缶従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には3の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 330.4千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 767.9千円 |
| 平均年齢 | 41.5歳 |
| 平均勤続年数 | 12.1年 |
| 労働者数 | 6,337人 |
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤270.9千円
- ≤309.7千円
- ≤343.2千円
- ≤358.8千円
- ≤434.1千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「生産工程従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.8%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人99.9千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比8.5%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比9.5%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
生産工程従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 生産工程60.3%
- サービス職業13%
- 専門的・技術的職業6.3%
- 販売5.3%
- 運搬・清掃・包装等4%
- 事務3%
- その他6.7%
この分類に入った人のうち、39.7%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
鉄骨などの鋼構造物を作る会社の多くは中小企業であるが、超高層ビルの鉄骨などは大企業が製作している。労働条件は、企業規模及び都市部と地方とによって差がある。 雇用形態は、工場に社員として雇用される場合と社外工として働く場合がある。 就業者は男性が多い。最近ではCADを使った原寸図面の作成作業や機械設備のオペレーターとして女性も増えている。 工場勤務であるため、転勤はほとんどなく、勤務時間や休日も変動が少ない。 鉄骨は建設する構造物ごとに設計作業から始める受注生産であるため、大量生産ができず、工程の自動化が難しく一定の需要がある。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)