どんな職業か
市場の様々なニーズに応え、最新の技術を駆使して、機械製品を開発・設計する。 設計の対象となる機械には、車から産業用機械まで多岐にわたる。製造業には機械製品の部品を作る企業もあれば、消費者向けの製品を作る企業もある。 仕事は、まず顧客の要望を確認し、社内、関係会社との共有、すり合わせを行う。類似品の調査なども平行して行い、コンセプトの設定、使用可能な技術、資材、部品を考え、製図ソフトや解析ツールを用いてシミュレーションを繰り返しながら基本的な仕様を考案する。シミュレーションではコストや安全性、環境への配慮を総合的に勘案し、実現可能性を検討しなければならない。多くの場合、試作品を制作して検証する。仕様が固まると量産化を前提とした設計図を引き、設計図自体が実現可能かどうか、ミスがないかのチェックも重要な業務である。 特に近年は、顧客の多様なニーズに応えるため徹底したカスタマイズが求められることも多い。また、ユーザー目線を重要視した“使いやすさ”を基調とする製品開発が主流になりつつある。IoTやAI(人工知能)などを駆使し、故障を未然に防いだり、稼働停止時間のゼロ化を目指す開発も行われるようになっている。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 製図ソフト、シミュレーション解析ツール、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、設計用ソフト(CADのソフトウェア等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 読解力 | 5.1 | 44 / 498 | 上位9% |
| 傾聴力 | 4.7 | 163 / 498 | 上位33% |
| 数学的素養 | 4.4 | 9 / 498 | 上位2% |
| 要件分析(仕様作成) | 4.4 | 19 / 498 | 上位4% |
| 文章力 | 4.4 | 123 / 498 | 上位25% |
| 道具、機器、設備の選択 | 4.3 | 14 / 498 | 上位3% |
| 論理と推論(批判的思考) | 4.3 | 53 / 498 | 上位11% |
| 説明力 | 4.3 | 179 / 498 | 上位36% |
| 新しい情報の応用力 | 4.2 | 67 / 498 | 上位13% |
| カスタマイズと開発 | 4.1 | 16 / 498 | 上位3% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 設計 | 4.2 | 2 / 508 | 上位1% |
| 機械 | 3.7 | 2 / 508 | 上位1% |
| 工学 | 3.7 | 1 / 508 | 上位1% |
| 数学 | 3.2 | 3 / 508 | 上位1% |
| 物理学 | 3.2 | 3 / 508 | 上位1% |
| 生産・加工 | 2.6 | 45 / 508 | 上位9% |
| コンピュータと電子工学 | 2.5 | 30 / 508 | 上位6% |
| 事務処理 | 1.9 | 229 / 508 | 上位45% |
| 化学 | 1.9 | 44 / 508 | 上位9% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.7 | 199 / 508 | 上位39% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.4 | 160 / 426 | 上位38% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3.3 | 67 / 426 | 上位16% |
| 演繹的推論 | 3.3 | 50 / 426 | 上位12% |
| 独創性 | 3.2 | 63 / 426 | 上位15% |
| 帰納的推論 | 3.2 | 72 / 426 | 上位17% |
| 数学的推論 | 3.1 | 27 / 426 | 上位6% |
| 演算力 | 3.1 | 25 / 426 | 上位6% |
| 記憶力 | 3.0 | 93 / 426 | 上位22% |
| モノの見え方に関する想像力 | 3.0 | 39 / 426 | 上位9% |
| 記述表現 | 3.0 | 195 / 426 | 上位46% |
仕事内容
- 製造業の様々なニーズに応え、最新の技術を駆使して、機械製品を開発設計する。
- 顧客の要望を確認する。
- 社内、関係会社と情報を共有してすり合わせを行う。
- 機械のコンセプトを考える。
- 類似製品がないか調査を行う。
- 使用可能な技術、資材、部品を考える。
- 製図ソフトや解析ツールを使ってシミュレーションを行う。
- 下調べやシミュレーションの結果を踏まえ、基本的な仕様を決定する。
- コスト、安全性、環境などの面から実現可能性を重視したシミュレーションを行う。
- 必要であれば試作品を制作して検証を行う。
- 量産化を前提とした設計図を引く。
- 実現可能な設計図であるか、ミスはないかをチェックする。
- 機械設計者、他部署のメンバーとの連携ミーティングで情報の共有を図る。
- 製品の見積りを算出する。
- 他の技術者に、設計技術を指導し、伝承する。
- 不具合があれば、原因を分析し、対策する。
- 各種法令や、JIS、ISOなどの規格に反していないかを確認する。
- 組立、動作確認、輸送、据付等において支障が無いか、生産技術者からフィードバックを受ける。
- 運転上の危険を防止するのためのインターロックを掛ける。
- 外注先に設計の指示を出し、進捗を管理する。
- 電気制御疑術者と協働し、シーケンス制御される運転方案を作成する。
- 工学等の知識や、世界の技術動向を収集する。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、新卒採用の場合は材料力学、機械力学、流体力学、熱力学の4力学に加えてメカトロニクス、制御工学など広範な知識が求められるため高専卒、大学、大学院卒などがほとんどである。 入職後は、勤続年数やスキルに応じた教育研修が行われることも多い。設計する機械に応じた研修を行う企業もある。 昇進・キャリアアップとしては、図面を引き、一定の提案ができる若手時代を経て、チームのリーダーになる。リーダーは、図面、試作品の機能チェックや製品で発生したトラブルの対処法をアドバイス・指導する。次いで、計画に基づいて人員の配置や資金の計画・管理など職場の切り盛りを責務とするマネジャーになり、その後は商品戦略及び開発計画と各種業務の調整・管理を任務とするゼネラルマネジャーに昇進していく場合もある。管理職層に進む他に、優れた知識や技能を活かし機械設計のスペシャリストとなる道もある。 一人前と認められるには、一般的には入社後5~10年程度かかるとされる。 資格や免許は特に求められないが、仕事に直結する制度や法律に対する理解と知識は重要である。品質表示法はじめ電気用品安全法や電波法、有害物質規制法などは、関連法として特に重要視されている。また、海外顧客への輸出に関してはWEEEやRoHsなど各種指令を念頭に置いて機械設計を行わなければならない。 機械設計技術者は分野ごとに専門化が進んでいるため、複数の開発担当者や営業担当者とのチーム作業がベースとなる。従って、機械設計に必要となる知識・スキルの他に顧客の要望を理解しカスタマイズされた商品を開発、設計するための理解力、コミュニケーション能力が求められる。海外の顧客や取引先とやり取りをするための語学力が必要とされることも多い。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.7 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.3 |
| 高卒 | 0.2 |
| 高専卒 | 0.2 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.0 |
給料
賃金構造基本統計調査では「機械技術者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には8の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 394.3千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,392.8千円 |
| 平均年齢 | 41.6歳 |
| 平均勤続年数 | 14.3年 |
| 労働者数 | 41,086人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤343.9千円
- ≤357.3千円
- ≤372.2千円
- ≤392.6千円
- ≤452.8千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
勤務先は機械設計メーカー、機械設計専門会社である。製造業が集積している地域で就業することが多い。 就業者は、男性が多数を占めている。就業者は正社員が多い。また、就業者の中核となっているのは30代~50代の世代で、およそ7割がこの年代で占められている。 賃金は月給制がほとんどで、大学院卒の比率が高いため、新卒入職者の初任給は比較的高い。収入は比較的安定しているが、業界の特性として市況の影響を受けることもある。日本機械設計工業会が実施している「機械設計技術者試験」の資格取得者に資格手当を支給している企業もある。 休日は土日完全週休2日制が多いが、土日に限定しない形の週休2日制を採る企業もある。その他、夏季休暇、年末年始の特別休暇制を実施している企業も少なくない。取引先の要望や依頼によって残業時間が多くなることもある。 開発拠点が限られているため転勤はあまりないが、海外に営業拠点がある企業では営業サポートの目的から海外勤務するケースもある。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- プラント設計技術者近さ 0.904
- 自動車技術者近さ 0.891
- 半導体技術者近さ 0.880
- 電子機器技術者近さ 0.851
- 原子力技術者近さ 0.823
- 産業用ロボット開発技術者近さ 0.815
- ファインセラミックス製造技術者近さ 0.806
- システムエンジニア(組込み、IoT)近さ 0.803
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)