どんな職業か
加熱したまたは常温の、鋼、アルミニウム、ステンレス、チタン等の金属素材を鍛造機で加圧成形して製品(鍛造品)を生産する。 「鍛造」は、金属に力を加えて成形するとともに金属組織を強くする加工方法で、鍛造された製品は金属組織が緻密で強靱性、耐摩耗性等に優れているため、自動車をはじめ産業機械、建設機械、航空宇宙、港湾船舶、鉄道車両等、各産業界で必要不可欠な重要保安部品として、また日用品では刃物や工具などに広く使用されている。金型を使用する型鍛造と、金型を使用しない自由鍛造の大きく二つに分けられる。 型鍛造では、加熱された材料を成形する熱間鍛造(ねつかんたんぞう)と、材料の表面を潤滑処理して常温で成形する冷間鍛造(れいかんたんぞう)がある。いずれも材料を金型上に置き、機械を作動させて加圧成形を行う。 ハンマー作業に関しては、力の入れ具合の強弱で機械の加圧力が変わるため、操作に熟練を要する。一方、プレス作業に関しては、トランスファー装置を導入するなど自動化が進んでいる。この他、金型の取付け、機械の調整、加圧によってはみ出た部分のバリ取り、製品寸法等の確認等の作業を行う。 自由鍛造は、多種少量生産向きで、金型の使用に適さない大型製品を扱うことが多い。ハンマーや金敷などを使って、主に延ばし、据え込み、曲げ、穴あけ、せぎり、といった基本の加工方法を組み合わせて成形作業を行う。 製造ラインはロボットを導入するなど、機械化・自動化も進んでおり、その場合は鍛造設備オペレーターとして生産設備を運転・操作して、金属材料の加熱、鍛錬、成型などの工程を監視・調整する。なお、オペレーターであっても金型の取付け、機械の調整、不具合時の対応等、鍛造工としての作業経験が必要な場合が多い。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 鍛造機(ハンマーやプレス)、金型、ハンマー、トランスファー装置、金敷、ロボット、生産設備、作業中の保護具(ヘルメット、耳栓、ゴーグル、グローブ、安全靴等)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 指導 | 3.2 | 331 / 498 | 上位66% |
| 修理 | 3 | 78 / 498 | 上位16% |
| 読解力 | 2.9 | 415 / 498 | 上位83% |
| クオリティチェック | 2.9 | 149 / 498 | 上位30% |
| 説明力 | 2.7 | 434 / 498 | 上位87% |
| 傾聴力 | 2.7 | 468 / 498 | 上位94% |
| 操作と制御 | 2.6 | 130 / 498 | 上位26% |
| 故障等の原因特定 | 2.6 | 129 / 498 | 上位26% |
| 道具、機器、設備の選択 | 2.6 | 287 / 498 | 上位58% |
| 文章力 | 2.5 | 418 / 498 | 上位84% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 生産・加工 | 3.5 | 1 / 508 | 上位1% |
| 機械 | 3 | 10 / 508 | 上位2% |
| 工学 | 2.0 | 46 / 508 | 上位9% |
| 数学 | 1.8 | 74 / 508 | 上位15% |
| 設計 | 1.8 | 68 / 508 | 上位13% |
| 物理学 | 1.6 | 63 / 508 | 上位12% |
| ビジネスと経営 | 1.5 | 184 / 508 | 上位36% |
| 事務処理 | 1.5 | 347 / 508 | 上位68% |
| 化学 | 1.5 | 82 / 508 | 上位16% |
| 教育訓練 | 1.5 | 159 / 508 | 上位31% |
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。高校等を卒業してすぐにこの職業に就くのが一般的である。また、他の職業からの中途採用もある。新規学卒者は、学校、ハローワークの紹介、中途採用は、ハローワーク、求人広告等で行われることが多い。 入職すると、補助的作業から徐々に難しい作業をこなし仕事を覚えていく。鍛造技術を習得するには、数年の経験が必要である。熟練を要する型鍛造のハンマー作業は、習熟するのに10年以上かかる。 鍛造設備オペレーターの場合も実務を通して作業を習得していく。 関連資格としては、厚生労働省が定める技能検定の「鍛造技能士」があり、資格を取得すると技術の証明として評価される。 品物を持ち上げ、移動を繰り返して作業を行うため一定の体力が必要である。作業の基本を十分に理解し、安全へ気配りすることが重要である。注意深さ、機敏さ、正確さ、器用さが求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 高卒 | 0.6 |
| 大卒 | 0.3 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.1 |
| 高専卒 | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.1 |
関連する資格
- 1級鍛造技能士
- 2級鍛造技能士
給料
賃金構造基本統計調査では「はん用・生産用・業務用機械器具組立従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には2の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 323.6千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 957.7千円 |
| 平均年齢 | 42.4歳 |
| 平均勤続年数 | 13.9年 |
| 労働者数 | 11,233人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤279.2千円
- ≤293.3千円
- ≤309.6千円
- ≤334.4千円
- ≤558.1千円
はん用・生産用・業務用機械器具組立従事者の都道府県別の給料を見る
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「生産工程従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.8%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人99.9千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比8.5%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比9.5%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
生産工程従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 生産工程60.3%
- サービス職業13%
- 専門的・技術的職業6.3%
- 販売5.3%
- 運搬・清掃・包装等4%
- 事務3%
- その他6.7%
この分類に入った人のうち、39.7%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
職場は、自動車、電気機械器具、工作機械、鉄鋼会社等の大企業もあるが、鍛造専業会社はほとんどが中小企業である。就業者は男性が多い。 勤務形態は、朝から夕方までの通常の勤務形態のほか、2交替又は3交替による交替制勤務がある。 賃金は日給又は月給制が一般的である。 労働環境については、安全対策、作業環境の向上が図られている。作業の性質上、作業者はヘルメット、安全靴、耳栓、眼鏡等の安全保護具の着用が義務付けられている。 鍛造産業は国際競争が激しくなり、製造ラインの機械化・自動化によるコスト削減に取り組んでいる。また、新たに開発された精密鍛造関連技術などを用いて、精度の高い製品の製造が可能になるなど、技術革新も進んでいる。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 鋳造工/鋳造設備オペレーター近さ 0.801
- 金属プレス工近さ 0.800
- 化学製品製造オペレーター近さ 0.785
- NC工作機械オペレーター近さ 0.778
- 食品技術者近さ 0.768
- 紡績機械オペレーター近さ 0.763
- プラスチック成形近さ 0.761
- 溶接工近さ 0.749
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)