どんな職業か
原則として、刑務所や少年刑務所、拘置所に勤務し、収容されている者に対し、日常生活の指導、職業訓練指導、悩みごとに対する助言指導を行う。また、刑務所等の保安警備にも従事する。 刑務所及び少年刑務所は、主に刑が確定した受刑者を収容し、社会復帰(改善更生)のための働き掛けを行う施設であり、拘置所は主に刑事裁判で刑が確定していない未決拘禁者を収容する施設である。 刑務官は、刑務所及び少年刑務所では、受刑者への指導を通じて、その社会復帰(改善更生)を実現するよう、様々な働き掛けを行う。 また、拘置所では、主として勾留中の被疑者、被告人について、逃走や証拠の隠滅を防止するとともに、公平な裁判を受けられるように配慮している。 具体的には、刑務所や拘置所などの巡回警備業務に始まり、受刑者が刑務作業を行う工場や、被収容者が生活している居室棟での、指導や監督といった担当業務、改善指導の実施や出所後の帰住先や就労の調整、施設運営を支える事務系の業務などに従事する。
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 指導 | 4.2 | 103 / 498 | 上位21% |
| 傾聴力 | 4.2 | 277 / 498 | 上位56% |
| 説得 | 4.1 | 98 / 498 | 上位20% |
| 文章力 | 3.9 | 194 / 498 | 上位39% |
| 説明力 | 3.9 | 252 / 498 | 上位51% |
| 他者の反応の理解 | 3.8 | 169 / 498 | 上位34% |
| 継続的観察と評価 | 3.7 | 139 / 498 | 上位28% |
| 他者との調整 | 3.7 | 193 / 498 | 上位39% |
| 交渉 | 3.7 | 133 / 498 | 上位27% |
| 読解力 | 3.7 | 255 / 498 | 上位51% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 法律学、政治学 | 3.5 | 20 / 508 | 上位4% |
| 事務処理 | 2.7 | 77 / 508 | 上位15% |
| 教育訓練 | 2.6 | 29 / 508 | 上位6% |
| 心理学 | 2.5 | 41 / 508 | 上位8% |
| セラピーとカウンセリング | 2.4 | 40 / 508 | 上位8% |
| 社会学 | 2.4 | 21 / 508 | 上位4% |
| 公衆安全・危機管理 | 2.3 | 16 / 508 | 上位3% |
| 日本語の語彙・文法 | 2 | 120 / 508 | 上位24% |
| コミュニケーションとメディア | 1.9 | 98 / 508 | 上位19% |
| 人事労務管理 | 1.9 | 52 / 508 | 上位10% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.7 | 54 / 426 | 上位13% |
| 選択的注意(集中する力) | 3.2 | 43 / 426 | 上位10% |
| 演繹的推論 | 3.2 | 85 / 426 | 上位20% |
| 帰納的推論 | 3.1 | 89 / 426 | 上位21% |
| 一瞬で素早く反応する力 | 3.1 | 56 / 426 | 上位13% |
| 発話理解 | 3.0 | 174 / 426 | 上位41% |
| 記述理解 | 3.0 | 161 / 426 | 上位38% |
| 発話表現 | 3.0 | 204 / 426 | 上位48% |
| 持久力(スタミナ) | 3.0 | 65 / 426 | 上位15% |
| 記述表現 | 2.9 | 216 / 426 | 上位51% |
仕事内容
- 刑務所、少年刑務所、拘置所において被収容者の拘禁、事故防止、施設管理、職業訓練や作業の監督、生活指導を行う。
- 被収容者の身柄の収容と指導、所内警備についての計画を立てる。
- 被収容者を区分に従って収容し、新入者の身体検査を行い、各種帳簿を作成する。
- 逃走の未然防止、証拠隠滅の防止、身柄の保全をするため、被収容者を監視する。
- 規律や秩序の維持に努め、被収容者の生活指導をする。
- 被収容者を作業所の適正な業種に配置し、作業の監督をする。
- 所内の作業場において、資材・製品、機器の管理をする。
- 被収容者の食料、衣類、寝具、備品の補充管理をする。
- 無線設備や情報機器を使用し、施設内外の保安警備をする。
- 被収容者の健康診断や治療など、矯正医療に関連する業務を行う。
- 被収容者を出廷の際に護送する。
- 処遇、恩赦、釈放などの手続について事務を担当する。
- 被収容者が出所した際の帰住地や就労場所を確保する。
- 職員の勤怠や配置を管理する。
- 施設の管理、修繕を行う。
なるには
国家公務員採用試験である刑務官A(男性)又は刑務官B(女性)試験に合格すると採用候補者名簿に登載され、この名簿の中から採用が決定される。一次試験で公務員として必要な基礎能力を確認され、二次試験で個別面接・身体検査・視力測定・体力検査が行われる。また、29歳以下を対象に「武道(柔道又は剣道)」を実技試験として実施する刑務官A(男性)(武道)、刑務官B(女性)(武道)区分や、40歳未満の社会人経験者を対象とした刑務官A(男性)(社会人)、刑務官B(女性)(社会人)区分もある。なお、「武道」の区分で受験して採用された場合には、主に刑事施設の保安警備など、技能を生かした業務に従事することが多くなる。 刑務官は、受刑者等に直接接し、その生活指導、職業訓練指導などを行い、その者の改善更生や円滑な社会復帰を促していくという、社会の安心・安全を守るための仕事に従事するため、職務に対する強い情熱や使命感、高い倫理観が求められる。また、受刑者などの被収容者の身柄を拘束して様々な処遇を行うため、刑事収容施設法はもとより、刑法、刑事訴訟法など職務に関連する法律などについての知識、心理学、教育学などの人間科学に関する知識や、それを高めていく自己研さんが常に求められる。さらに、同僚と協力して職務に当たったり、検察庁、保護観察所など関係機関の職員と協力して仕事を進める協調性や柔軟性も不可欠である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.8 |
| 高卒 | 0.3 |
| 専門学校卒 | 0.2 |
| 高卒未満 | 0 |
| 短大卒 | 0 |
| 高専卒 | 0 |
給料
賃金構造基本統計調査では「警備員」として集計されています(2023年・全国)。この区分には10の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 279.8千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 403.4千円 |
| 平均年齢 | 51.6歳 |
| 平均勤続年数 | 11.1年 |
| 労働者数 | 19,696人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤231.2千円
- ≤250.3千円
- ≤270.9千円
- ≤284.1千円
- ≤339.1千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「保安職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.7%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人8千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比1.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比0.9%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
保安職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 保安職業23.6%
- 運搬・清掃・包装等16.7%
- サービス職業14.5%
- 販売12.1%
- 事務8.8%
- 生産工程7.7%
- その他16.6%
この分類に入った人のうち、76.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
刑務官は、受刑者や未決拘禁者等を収容し、24時間体制でその身柄の確保や施設内外の保安警備を行うとともに、被収容者の処遇や生活指導に当たるなどの職務に従事していることから、一般の国家公務員に適用される行政職俸給表(一)に比べて12%程度給与水準の高い公安職俸給表(一)が適用されるほか、扶養手当、住居手当、通勤手当、期末・勤勉手当、超過勤務手当等の各種手当が支給される。1週当たりの勤務時間は38時間45分(週休2日制)で、採用後数年間は、主として交替制勤務(昼間勤務と昼夜間勤務がある。)に従事する。 勤務地については、本人の希望を考慮して決定され、原則として採用施設を所管する矯正管区の管轄地域内で異動する。制服は、季節に応じて定期的に貸与される。宿舎は、勤務する庁舎の近隣に設けられている。 なお、刑務所、少年刑務所は全国に66庁、拘置所は8庁が設置され、それぞれで刑務官が勤務している。(2024年現在)
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 警察官(都道府県警察)近さ 0.713
- 法務教官近さ 0.655
- 障害者福祉施設指導専門員(生活支援員、就労支援員等)近さ 0.619
- 消防官近さ 0.579
- 老人福祉施設生活相談員近さ 0.569
- 救急救命士近さ 0.562
- 看護師近さ 0.551
- 法務技官(心理)(矯正心理専門職)近さ 0.545
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)