どんな職業か
しょうゆ(醤油)工場において、しょうゆを製造する。 製造法は本質的に江戸時代から変わらず、原料処理、製麹(せいきく)、仕込み、圧搾(あっさく)、火入れ、充てんの6工程に大別される。 しょうゆの主原料は、大豆、小麦、食塩である。大豆は、浸漬(しんし)槽で水に浸した後、蒸煮(じょうしゃ)する。小麦は炒って砕く。この大豆と小麦をほぼ等量混合したものに麹菌を純粋培養した種麹(たねこうじ)を加え、高温多湿の麹室(こうじむろ)と呼ばれる部屋で3日間管理すると、大豆と小麦の表面に麹菌が繁殖し、しょうゆ麹が出来上がる。 出来上がった麹に食塩水を加え、タンクに仕込んだものを諸味(もろみ)という。諸味は6ヶ月以上、温度、湿度を調整しながら発酵・熟成させる。これを布に包んで搾るとしょうゆになる。この搾ったままのしょうゆは生揚げ(きあげ)しょうゆと呼ばれ、火入れという加熱工程を経てしょうゆとなり、びん、ペットボトル、缶などに充填し出荷される。 全工程を一貫して行う工場と、圧搾までと火入れ以降を分業して行う工場がある。また、工場の規模によって各工程の機械化の度合いも異なり、あえて昔ながらの手造りを行っている工場もある。 工程の中で最も機械化が難しく、経験とノウハウを必要とするのが諸味の発酵・熟成工程である。この工程では、日々発酵・熟成が進む諸味の状態を見ながら、温度と湿度の調整や攪拌の要・不要などを判断しなければならない。
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 指導 | 3.2 | 323 / 498 | 上位65% |
| 傾聴力 | 3.2 | 426 / 498 | 上位86% |
| 操作と制御 | 3.2 | 63 / 498 | 上位13% |
| 読解力 | 3.1 | 362 / 498 | 上位73% |
| 継続的観察と評価 | 3.1 | 262 / 498 | 上位53% |
| クオリティチェック | 3.1 | 116 / 498 | 上位23% |
| 道具、機器、設備の選択 | 3.0 | 193 / 498 | 上位39% |
| 保守点検 | 3.0 | 64 / 498 | 上位13% |
| 複雑な問題解決 | 2.9 | 288 / 498 | 上位58% |
| 文章力 | 2.8 | 384 / 498 | 上位77% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 生産・加工 | 3 | 8 / 508 | 上位2% |
| 事務処理 | 2.1 | 177 / 508 | 上位35% |
| 機械 | 1.9 | 89 / 508 | 上位18% |
| 化学 | 1.9 | 42 / 508 | 上位8% |
| 輸送 | 1.8 | 40 / 508 | 上位8% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.8 | 283 / 508 | 上位56% |
| ビジネスと経営 | 1.7 | 112 / 508 | 上位22% |
| 教育訓練 | 1.7 | 108 / 508 | 上位21% |
| 生物学 | 1.7 | 64 / 508 | 上位13% |
| 公衆安全・危機管理 | 1.7 | 82 / 508 | 上位16% |
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。高校や大学などを卒業後、しょうゆ製造会社に就職する。農芸、発酵を学んだ人はそれを生かせる。入職経路は、新卒の場合は学校からの紹介、中途採用の場合は、ハローワークと求人広告がほとんどである。 しょうゆ製造業ではしょうゆ単品を製造するだけでなく、しょうゆを主原料としたつゆ・たれ類などの二次製品を併せて製造する企業もある。更に消費者の本物志向・自然志向ニーズから食品開発に対する意欲や、食品衛生についての知識を有する人材が求められるケースもある。 企業や業界には醸造に関する長年の経験や知識が累積されており、関心と意欲があれば入職後でも学習できる機会は多い。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.6 |
| 高卒 | 0.5 |
| 専門学校卒 | 0.2 |
| 短大卒 | 0.1 |
| わからない | 0.1 |
| 高卒未満 | 0.0 |
給料
賃金構造基本統計調査では「窯業・土石製品製造従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には5の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 302.4千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 762.1千円 |
| 平均年齢 | 46.2歳 |
| 平均勤続年数 | 14.1年 |
| 労働者数 | 8,825人 |
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤264.5千円
- ≤278.9千円
- ≤299.2千円
- ≤326千円
- ≤372.8千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「生産工程従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.8%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人99.9千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比8.5%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比9.5%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
生産工程従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 生産工程60.3%
- サービス職業13%
- 専門的・技術的職業6.3%
- 販売5.3%
- 運搬・清掃・包装等4%
- 事務3%
- その他6.7%
この分類に入った人のうち、39.7%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
地域的に見ると千葉県や兵庫県などに大手企業があり、その他、全国各地に、大企業、中小の企業がある。 しょうゆ製造の大きな特徴は、麹菌をはじめとした微生物を利用することにある。生き物を相手に仕事をするため、出来上がった麹はその日のうちに仕込みを終えねばならないなど、微生物の活動に合わせた就業が必要となる。こうした場合を除けば、労働時間、休日・休暇など、おおむね一般企業と同様である。 原材料処理や仕込み工程は体力を必要とするが、充てん工程はそれほど体力を必要としない。 賃金・所得は企業規模により異なる。大手企業では他の食品製造企業に準ずるのが一般的である。 食の嗜好の多様化や消費生活の変化によって国内消費が伸び悩む一方で、海外からの参入がないことがしょうゆという商品の強みであり、世界的に和食に関心が高まる中、大手企業では、商品の多角化や海外進出を進めているほか、中小企業においても地域特性を生かした商品化戦略を打ち出している。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 産業用ロボットの設置・設定近さ 0.620
- みそ製造近さ 0.595
- 林業技術者近さ 0.573
- 化学製品製造オペレーター近さ 0.565
- エレベーター据付近さ 0.549
- タイル工近さ 0.546
- 自動車板金塗装近さ 0.533
- 石工近さ 0.530
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)