どんな職業か
海を巡視船や航空機を使って監視し、治安と安全の維持につとめ、環境保全の活動等を行う。 海上保安官の主要な業務は、「警備救難業務」、「海洋情報業務」、「海上交通業務」の3つに分かれる。 「警備救難業務」では、密輸・密航・密漁など海上犯罪の取締り、遭難した人や船の捜索救助、船舶火災の消火活動を行うほか、東京湾のような船舶交通が活発な海域では、交通指導や取締りを行う。国境の海域周辺を警備し、不審船への対応や海洋汚染の監視を行う。 「海洋情報業務」では、海の水深、海底地形、潮の流れなどについて測量船を使って調査し、海図を作成する。調査から得た情報や航路障害物の情報など安全な航海に必要な情報を、無線で船舶に提供するなどしている。 「海上交通業務」では、海の道しるべである灯台などの建設や保守を行ったり、人工衛星からの電波を使って夜や霧の中でも船舶の位置が分かるシステムを運用して、海上交通の安全を確保している。 また、本人の希望と適性に応じて、潜水士や特殊救難隊員、国際捜査官など様々な仕事に就くことができる。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 巡視船、航空機、測量船、無線機、作業中の保護具(ヘルメット、ゴーグル、グローブ、 安全靴等)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 4.9 | 115 / 498 | 上位23% |
| 指導 | 4.5 | 59 / 498 | 上位12% |
| 説得 | 4.5 | 43 / 498 | 上位9% |
| 他者との調整 | 4.4 | 60 / 498 | 上位12% |
| 読解力 | 4.4 | 146 / 498 | 上位29% |
| 文章力 | 4.3 | 129 / 498 | 上位26% |
| 説明力 | 4.3 | 172 / 498 | 上位35% |
| 時間管理 | 4.1 | 24 / 498 | 上位5% |
| 修理 | 4.0 | 13 / 498 | 上位3% |
| 対人援助サービス | 4 | 57 / 498 | 上位11% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 法律学、政治学 | 3.5 | 21 / 508 | 上位4% |
| 事務処理 | 3.1 | 35 / 508 | 上位7% |
| 公衆安全・危機管理 | 2.8 | 3 / 508 | 上位1% |
| 通信技術 | 2.8 | 10 / 508 | 上位2% |
| 地理学 | 2.7 | 4 / 508 | 上位1% |
| コミュニケーションとメディア | 2.6 | 32 / 508 | 上位6% |
| 教育訓練 | 2.5 | 37 / 508 | 上位7% |
| 外国語の語彙・文法 | 2.2 | 40 / 508 | 上位8% |
| 日本語の語彙・文法 | 2.1 | 92 / 508 | 上位18% |
| 人事労務管理 | 2.1 | 40 / 508 | 上位8% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.8 | 36 / 426 | 上位8% |
| 演繹的推論 | 3.4 | 26 / 426 | 上位6% |
| 記述理解 | 3.3 | 83 / 426 | 上位19% |
| 帰納的推論 | 3.3 | 36 / 426 | 上位8% |
| 発話表現 | 3.3 | 123 / 426 | 上位29% |
| 記述表現 | 3.3 | 103 / 426 | 上位24% |
| 発話理解 | 3.1 | 130 / 426 | 上位31% |
| 法則に基づいた情報の並べ替え | 3.1 | 47 / 426 | 上位11% |
| マルチタスク | 3.1 | 67 / 426 | 上位16% |
| 筋力 | 3.1 | 35 / 426 | 上位8% |
仕事内容
- 海洋や港湾を巡視船や航空機を使って監視し、治安と安全の維持につとめ、環境保全の活動を行う。
- 巡視船に乗船して担当する海域を巡航し、領海・経済水域の警備や密輸、密漁の取り締まりをする。
- 海岸の巡視や航空機による空からの巡視をして密航を取り締まる。
- 海難事故発生の連絡を受け、現場に急行して乗組員や船の捜索救助を行う。
- 船舶火災の消火活動を行う。
- 海上交通の交通指導や取締りをする。
- 海洋汚染の防止のため、オイルフェンスを張るなどの処置をする。
- 灯台の照明装置の操作と維持管理、霧笛、航路標識の保守点検をする。
- 測量船に乗船して測量を行い、海図を作成する。
- 観測によって海流の状況や障害物を把握し、船舶や漁船などに情報を提供する。
- 巡視船や航空機を整備する。
- 海上保安庁の広報や、保安官の募集を行う。
- 教官として、操縦方法などを教育する。
- 海上安全講習を実施する。
なるには
海上保安官になるためには、海上保安大学校か海上保安学校の学生採用試験に合格し、卒業する必要がある。海上保安大学校(本科4年とそれに続く専攻科6カ月)を卒業すると、更に3カ月間の研修(研修科国際業務課程)の後、全国各地の巡視船艇等に配属され、主任航海士等として2~3年乗り組み陸上勤務と海上勤務を繰り返しながら幹部職員としてキャリアを積む。 海上保安学校(1年又は2年)を卒業すると警備救難、海洋情報、海上交通等のエキスパートとして活躍する。 また、海上保安大学校・海上保安学校において船を操縦できる資格を取得する。 海技免状、無線従事者免状、航空従事者免許、航空整備士免許の有資格者を対象とした採用試験も行っており、試験合格後、海上保安学校門司分校において必要な研修を受けた後、海上保安官となる道もある。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 高卒 | 0.7 |
| 大卒 | 0.5 |
| 専門学校卒 | 0.4 |
| 高専卒 | 0.1 |
| わからない | 0.1 |
| 短大卒 | 0.0 |
関連する資格
- 潜水士
- 一等航空整備士
- 二等航空整備士
- 航空従事者免許
給料
賃金構造基本統計調査では「警備員」として集計されています(2023年・全国)。この区分には10の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 279.8千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 403.4千円 |
| 平均年齢 | 51.6歳 |
| 平均勤続年数 | 11.1年 |
| 労働者数 | 19,696人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤231.2千円
- ≤250.3千円
- ≤270.9千円
- ≤284.1千円
- ≤339.1千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「保安職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.7%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人8千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比1.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比0.9%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
保安職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 保安職業23.6%
- 運搬・清掃・包装等16.7%
- サービス職業14.5%
- 販売12.1%
- 事務8.8%
- 生産工程7.7%
- その他16.6%
この分類に入った人のうち、76.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
海上保安官は、国土交通省の外局である海上保安庁に勤める国家公務員である。海上保安庁の組織には、中央の本庁の他、地方に11の管区海上保安本部があり、教育機関として海上保安大学校、海上保安学校がある。 陸上勤務と海上勤務とがある。 基本は1日8時間勤務で週休2日制である。警備救難の仕事についている職員は、交替制のため休日出勤もある。巡視船艇乗組員の場合、勤務時間は1日8時間だが巡視船艇行動中は24時間パトロールを行っているため、乗務員を3つの当直に分け、4時間ごとの交代制をとっている。 海上保安官は、行政職の国家公務員に比べて給与は高い。船艇勤務の場合は、更に手当が支給される。海上保安大学校・海上保安学校の学生は、入学と同時に海上保安庁の職員となり、給与が支給される。 海上保安庁の定員は14,889人(2025年現在)である。また、女性の割合は8.6%である(2022年)。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 海上自衛官近さ 0.814
- 航空自衛官近さ 0.806
- 陸上自衛官近さ 0.775
- 消防官近さ 0.772
- 救急救命士近さ 0.753
- パイロット近さ 0.753
- 鉄道車両の設計・開発近さ 0.720
- 航空整備士近さ 0.717
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)