どんな職業か
和菓子店で各種の和菓子を製造する。 和菓子の種類は、含まれる水分量によって、「生菓子」と「半生菓子」、「干菓子」に分けられる。「生菓子」には、大福やおはぎなどの餅もの、まんじゅうなどの蒸し物、ぎゅうひなどの練り物、どら焼きやカステラなどの焼き物(平鍋物)など、「半生菓子」には、石衣などのあん物、最中などのおか物、桃山などの焼き物、羊かんなどの流し物がある。また、「干菓子」には、落がんなどの打ち物、塩がまなどの押し物、おこしなどの掛け物、小麦せんべいなどの焼き物、有平糖などのあめ物がある。 和菓子の代表である「まんじゅう」を作る場合は、まず材料選びから始める。製品の風味やよしあしは、材料の影響を大きく受ける。あんを作るには、材料となる小豆などをよく洗ってから水で炊き、柔らかくなってから砂糖など甘味料を加えて練る。できあがったあんを、米の粉や小麦粉、山芋などで作った生地に包み込んで形を作り、焼いたり蒸したりして仕上げる。あんにごまやみそを使ったり、生地にきな粉を使ったりなど、材料を変えることによって、いくつもの種類のまんじゅうを作り分けることができる。 和菓子の中には大規模な工場の機械化された設備の中で生産されているものもある。しかし、多くの和菓子店ではその営業規模に応じて機械を導入するとともに手造りのよさを生かして製造しており、製品の仕上げでは職人の技術、感性、創造性などが重要となる。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 調理道具(包丁、ガスコンロ等)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 3.3 | 413 / 498 | 上位83% |
| 指導 | 2.8 | 396 / 498 | 上位80% |
| 説明力 | 2.8 | 432 / 498 | 上位87% |
| 読解力 | 2.7 | 429 / 498 | 上位86% |
| 継続的観察と評価 | 2.7 | 327 / 498 | 上位66% |
| 他者の反応の理解 | 2.7 | 384 / 498 | 上位77% |
| 新しい情報の応用力 | 2.7 | 334 / 498 | 上位67% |
| 他者との調整 | 2.5 | 411 / 498 | 上位83% |
| 文章力 | 2.4 | 431 / 498 | 上位87% |
| 設置と設定 | 2.4 | 236 / 498 | 上位47% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 生産・加工 | 2.8 | 29 / 508 | 上位6% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.5 | 347 / 508 | 上位68% |
| 販売・マーケティング | 1.4 | 194 / 508 | 上位38% |
| ビジネスと経営 | 0.9 | 375 / 508 | 上位74% |
| 人事労務管理 | 0.9 | 366 / 508 | 上位72% |
| 数学 | 0.9 | 290 / 508 | 上位57% |
| 事務処理 | 0.8 | 457 / 508 | 上位90% |
| 輸送 | 0.8 | 260 / 508 | 上位51% |
| 機械 | 0.8 | 242 / 508 | 上位48% |
| 社会学 | 0.8 | 376 / 508 | 上位74% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 指先の器用さ | 3.2 | 37 / 426 | 上位9% |
| 手腕の器用さ | 3.0 | 62 / 426 | 上位15% |
| トラブルの察知 | 3 | 364 / 426 | 上位85% |
| 色の違いを見分ける力 | 2.9 | 71 / 426 | 上位17% |
| 手首と指の動作速度 | 2.9 | 50 / 426 | 上位12% |
| 筋力 | 2.9 | 79 / 426 | 上位19% |
| 持久力(スタミナ) | 2.8 | 98 / 426 | 上位23% |
| 腕と手の安定 | 2.6 | 130 / 426 | 上位31% |
| 腕や脚の動作速度 | 2.6 | 90 / 426 | 上位21% |
| 奥行きの知覚(遠近感覚、深視力) | 2.6 | 86 / 426 | 上位20% |
仕事内容
- 和菓子店や工場で生菓子、半生菓子、干菓子を製造する。
- 季節や注文に応じてどのような和菓子を作るか決める。
- 使用する材料を選ぶ。
- 材料を計量する。
- 材料を洗ったり、水に漬けたりするなど準備をする。
- もち米を炊飯器で炊く、またはせいろで蒸す。
- 小豆を鍋で炊いて、調味をする。
- 餡の練り込みを手作業や機械で行う。
- 米の粉や小麦粉、山芋を練って生地を作る。
- 生地や生地で餡を包んだものを成形する。
- 成形した菓子に飾りをつける。
- 焼いたり、せいろで蒸したりして加熱する。
- できた菓子を器に入れて冷蔵庫などで冷やして固める。
- 原材料や生地、出来上がった商品に異常や異物がないか、目視や機械を使って確認する。
- 出来上がった菓子を手作業や機械で包装し、梱包する。
- 製造工程や製法を記録するために、書類を作成したり写真を撮ったりする。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。ただ、製菓系の専門学校のなかには和菓子のコースがあるところもあり、学校で学んでから入職するケースもある。 和菓子職人となる上で、大切なことは和菓子を作る技術を習得することだが、和菓子は種類が多いため、多くの経験を積んで技能を身につけることが必要となる。 取得すると有利な資格として厚生労働省の「製菓衛生師」や「菓子製造技能士」がある。製菓衛生師の有資格者は食品衛生協会主催の講習会を受講しなくても食品衛生責任者になることができる。 また、食品衛生に関する知識、原材料の特性やその生かし方、製菓理論、販売との関わり、経営的知識などが必要とされる。 和菓子に興味を持つことはもちろん、味覚を知る、デザイン、色彩、装飾など美的感覚を磨くことも必要で、常に幅広い知識の吸収に力を注ぐことが大切である。 経験を積んでいく中で責任者や工場長という指導的立場になっていくが、独立開業を目指す場合には、何軒かの店を経験して多様な技術習得を行う場合もある。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 高卒 | 0.5 |
| わからない | 0.2 |
| 大卒 | 0.2 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.0 |
| 高卒未満 | 0 |
関連する資格
- 製菓衛生師
- 1級菓子製造技能士
- 2級菓子製造技能士
給料
賃金構造基本統計調査では「窯業・土石製品製造従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には5の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 302.4千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 762.1千円 |
| 平均年齢 | 46.2歳 |
| 平均勤続年数 | 14.1年 |
| 労働者数 | 8,825人 |
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤264.5千円
- ≤278.9千円
- ≤299.2千円
- ≤326千円
- ≤372.8千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「生産工程従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.8%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人99.9千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比8.5%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比9.5%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
生産工程従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 生産工程60.3%
- サービス職業13%
- 専門的・技術的職業6.3%
- 販売5.3%
- 運搬・清掃・包装等4%
- 事務3%
- その他6.7%
この分類に入った人のうち、39.7%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
和菓子製造企業(店舗)は、歴史がある業界だけに全国各地に分布しており、就業地は全国に及ぶ。大・中規模企業もあるが、多くは小規模経営である。商品の種類が多いため経営形態は多様で、手づくりの生菓子中心の店、日持ちする焼菓子や羊かんを中心に扱うチェーン店、洋菓子も販売する店、甘味など喫茶を併設する店などがある。 労働条件、休日、給与などは勤務する企業や店舗により大きく異なる。労働時間は、基本的には9時~17時までであるが、早朝に仕込みを行う場合もあり、そうした場合は交替制などが採用されていることが多い。また、繁忙期や注文の多いときには残業もある。 和菓子は季節との関係が深く、年中行事や地域習慣と密着していること、植物性の材料を使った健康的な菓子であることなどから、日本人の食生活の中に定着しており、今後も一定の需要があるものと見込まれる。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- パン製造、パン職人近さ 0.869
- 惣菜製造近さ 0.861
- 水産ねり製品製造近さ 0.852
- 織布工/織機オペレーター近さ 0.848
- ミシン縫製近さ 0.845
- 製品包装作業員近さ 0.833
- 工場労務作業員近さ 0.821
- クリーニング師近さ 0.818
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)